ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2008年7月1日更新
Q.105 弊社は、セットメーカーのサプライヤーとして毎年、製品含有化学物質を分析するように要求されています。対応するとすれば測定頻度は最低どのくらいでよいのでしょうか。取引先の要求通りに製品の分析頻度が1回/年実施しますと、分析費用負担が高くなり、経営課題になります。

RoHS指令には、分析頻度や期間は定められていません。

分析頻度については、英国が出しているRoHS RegulationのGovernment Guidance Notesが参考になります。

Government Guidance Notesは、2005年11月、06年6月、07年1月、08年2月と更新されています。

2006年版、2007年版と2008年版では、この間に行われた除外規定の改定などの追加がありますが、順法証明、含有物質開示、生産者の分析についての記述については変わっていません。内容については、本Q&A64をご参照下さい。

しかし、分析頻度については、Annex Dの順法構築の例を示すフローチャートの中では、2005年版と2008年版(2006年、2007年版は同じです)に記載されている内容が変わっています。

2005年版では、次のような内容でした。

  • 1年間の評価で、禁止物質の含有のリスクがまったくなければ、その後の分析の必要ない。リスクがあるときは、リスクが低くなるまで個々の生産バッチで分析を行う。
  • 同じサプライヤーからの製品が、3年間にわたって、RoHS規則を順守していれば、その後の分析を行う必要はない。

07年版では、電気・電子機器の生産者が、

  • 非含有開示情報や分析証明書の評価
  • サプライヤーの品質保証体制
  • 使用数量が多い材料/部品

などを考慮して、非含有証明を行うフローを示しています。

つまり、サプライヤーの評価や禁止物質の含有のリスク程度、使用数量などにより、分析頻度は変わることになります。

貴社の既存の品質保証体制の仕組みに「RoHS指令順法保証シシステム」を追加した仕組みを構築し、品質認定を取り、供給製品についての禁止物質の非含有の実績を積み、分析頻度を少なくする取引契約にすることが必要と考えます。

なお、英国から2006年5月にRoHS Enforcement Guidance Documentが出されています。このDocumentは加盟国のEU RoHS実施機関のインフォーマルな議論でまとめられたガイダンス文書で、取り揃える順法証明の文書についての解説があります。順法の自己宣言について、一般企業と中小企業の2通りのルートを示しています。そのうち(ルートB)では、中小企業に対して取り揃える技術文書を軽減しています。このDocumentは法的なものではありませんが、参考になります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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