ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2008年7月1日更新
Q.97 RoHS指令で実際の違反行為に対しては、どのような処罰が下されるのでしょうか。評価方法など曖昧な部分も多く、実際処罰が下された例はあるのでしょうか。

指令はEU各加盟国宛の法律です。各加盟国が国内法を定め、規制・運用をします。指令では罰則を設けることにしていますが、内容はすべて加盟国に委ねられています。多くの場合は、日本でいう法律ではなくほかの法律の下位に属する政令になっています。罰則は上位法律により定められることもあり、さまざまです。

RoHS指令の第8条に罰則規定があります(JETROの翻訳*)。

「加盟国は、本指令に従って採択される国内規定への違反に対し適用されるべき罰則を定める。ここで定められる罰則は、効果的かつバランスのとれたもので、違反を防止するようなものでなければならない。」

例えば、英国のRoHS規制( RoHS Regulations )についての「 Government Guidance Notes 」**(英語版)には、次のような罰則についての記載があります。

  1. RoHS 規制における危険物質の禁止について従うことに違反するか、怠った者は、即決裁判(summary conviction)の場合は法令上の最高額(現状5,000ポンド)の罰金、起訴による有罪(conviction on indictment)の場合は無制限の罰金、を受け入れることに責任をもつことになるかもしれない。
  2. 執行当局の求めに応じてコンプライアンス文書を提出することを怠った者は標準等級のレベル5までの罰金(現状5,000ポンド)が科せられることを免れないかもしれない。

RoHS 指令の第4条第1項により、2006年7月1日以降に上市される電気・電子機器がRoHS規制の対象とされています。

英国の執行当局が2007年11月に出した活動報告では、違反状況を確認したが、「すでに企業が問題を解決していた」、「改善計画を提出」などがほとんどで、複数の加盟国に上市されているので「EUに通知」、「警告書の発行」、「生産者を告発する証拠はあるが簡単な警告手続き」で済ませ、「起訴」に至った違反はなかったとしています。英国では、違反を発見すると直ちに告発するのではなく、状況を確認して、企業対応を見てから対応を取っています。基本的には、当然行うべき企業活動、取組みが、十分な注意をもって行われているかを見ているように思われます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

関連リンク