ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2008年7月1日更新
Q.74 RoHS指令の閾値と「電子部品材料の含有量の報告に関する国際的なJIG」の閾値との関連性について教えてください。

JIG(Joint industry guide for Material Composition Declaration for Electronic Products)とは、日本のグリーン調達調査共通化協議会(Japan Green Procurement Survey Standardization Initiative:以下、JGPSSI)と、米国電子工業会( Electronic Industries Alliance:EIA) 、欧州情報通信技術製造者協会(European Information and Communication Technology Industry Association:EICTA)が連携して、2005年5月に共通のガイドラインを作成したものです。

JIGは、企業間取引に適用されるものであり、消費者が製品購入を決定する際に使用することを意図して作成されたものではありません。

JIGの目的は、含有化学物質と開示基準を規定することであり、これによりサプライヤーと顧客との間の調査プロセスの一貫性と効率化を促進し双方にとっても有益なものとなります。開示すべき材料および化学物質をレベルAレベルBの2つに分類しています。

レベルAの材料および化学物質は、その使用を禁止または制限する法令によって閾値レベルが定められています。RoHS指令で最大許容濃度が定められている6物質を含む15物質群で構成されています。レベルAはRoHS指令を含むほかの法令での規制を考慮したものです。

レベルBの材料および化学物質は法規制の対象ではないものの、環境・健康または安全面から重大影響がある材料や化学材料、有害廃棄物管理を要求される可能性のある材料や化学物質、使用済み製品処理の悪影響を及ぼす可能性のある材料や化学物質等の9物質群がリストアップされています。

RoHS指令での最大許容濃度とJIGのレベルAにおける当該化学物質との関連を見てみますと、カドミウムがRoHS指令では最大許容濃度100ppm以下のところ、JIGのカドミウムの閾値レベルは75ppm以下、または意図的添加となっています。そのほか6価クロム/6価クロム化合物、鉛/鉛化合物、水銀/水銀化合物、ホリ臭化ビフェニル類(PBB)、ポリ臭化ジフェニルエーテル類(PBDE)は、RoHS指令と同様に1,000ppm以下または意図的添加となっています。

カドミウム75ppmは、デンマークの規制値です。意図的添加とは、製品の特性、品質、外観を考慮して添加することを意味します。JIGのレヘルAの物資郡では、許容濃度以下であっても意図的に添加した場合なは、その旨表示する必要があります。

なお、JIGは調査時の報告の標準化であって、調達基準の標準化ではないことに留意しなくてはなりません。

調達基準はセットメーカーが独自に決め、共通化することはかなり難しいことと思います(Q&A76参照)。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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