ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2008年7月1日更新
Q.66 WEEE指令、RoHS指令では消耗品は対象となっていますか?

消耗品は消耗品単体としては対象外になると考えられます(バッテリーには別途、廃電池指令が適用されます)。ただし、対象となる電気電子機器(EEE)が廃棄(リユース・リサイクル)されて廃棄電気電子機器(WEEE)となるときに、その製品に組み込まれていると、組み込まれた消耗品は製品の一部を構成するとみなされます。

また、消耗していく物ではあっても、一般的な状態で使用し、廃棄(リユース・リサイクル)されるときまで、交換されずに使用が続けられることを製造事業者が意図しているものは消耗品とはみなされないと考えられます。
すなわち、設計時には製品の寿命と消耗品の寿命の関係に留意をして判断を行ったうえで、廃電気電子機器(WEEE)となった場合のことを想定し、当該、消耗品の取外しの容易さを考慮することが求められます。また、廃棄時には製品から取外して分別することが必要になります。

これらの解釈は、 EU 委員会が2005年5月にリリースし、最近では2006年8月に改定されている「RoHSとWEEEに関するFAQ」を拠りどころとしています。その中の1.10に、「インクカートリッジには適用されるのか?」という問いがあり、結論として「RoHS指令は、インクカートリッジには適用されない」と回答されています。ただしこのFAQは、「法的な拘束力はもたず、最終的な判断は司法当局の排他的な権利である」 とされていますので、絶対的な判断ではありません。一応の参考としたうえで情報の収集に留意することが必要かと考えます。
以下、当該FAQの内容を引用します。

Q1.10 WEEE指令およびRoHS指令は、インクカートリッジに適用されるか?

A:WEEE指令第3条(a)項は、電気電子機器(EEE)を「正しく作動するために電流または電磁界に依存する機器であって、付属書IAに定められたカテゴリーに属するもの。さらに、交流1000 ボルト、直流1500ボルトを超えない定格電圧で使用するように設計され、そのような電流と電磁界を発生、伝導、測定するための機器」と定義している。WEEE指令は、WEEEを「廃棄物に関する指令75/442/EEC第1条(a)の意味における廃棄物である電気または電子機器を意味し、廃却時に製品の一部であるすべてのコンポーネント、サブアセンブリおよび消耗品を含む」と定義している。EEEの定義により、プリンタ自体は、WEEE指令附属書IBに定めるカテゴリー3に属するEEEである。

プリンタは廃棄されると、その時点でWEEEとなる。つまり、廃プリンタ内にインクカートリッジが装着してある場合、当該カートリッジは廃棄時にプリンタの一部をなす消耗品であるため、WEEEの一部となるということである。

WEEE指令第4条は、加盟国に対し、解体および再生、特にWEEE、そのコンポーネントおよび材料の再使用とリサイクルに配慮し、かつそれらを容易にするような電気電子機器の設計と製造を促進するよう求めている。ただし、インクカートリッジ自体は、EEEの定義に当てはまらず、消耗品と見なされる。したがって、RoHS指令は、インクカートリッジには適用されない。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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