ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2008年7月1日更新
Q.64 RoHS指令順守を証明するのに、原料メーカーが提出した非含有証明書をそのまま使ってもよいでしょうか?

順法義務は、上市する電気・電子機器セットメーカーにあります。貴社がEUに電気・電子機器を直接輸出されていれば、裁判になった場合に、証明書が証拠となり得るかという視点で評価する必要があります。

貴社が、部品などのサプライヤーであれば、法的義務はセットメーカーのサプライヤーには及びません。しかし、サプライヤーは、セットメーカーとの間の売買契約により対応が要求されます。

理解を深めるための参考情報を下記に示します。

2008年2月に出された、英国BERRのRoHS規則のGovernment Guidance Notesでは、非含有を証明するために「順守」、「材料宣言」、「生産者の分析」について次のように説明しています。

「順守;
 生産者は、監督機関の要請があれば、適切な技術的証拠書類あるいは情報の形式で、順守していること示す十分な証拠を提出して、RoHS指令を順守していることを証明しなければならない。英国は、自己宣言を順守体制の基本として容認する。監督機関は、不順守製品の監視を行い、分析などを行うことがある。」

「材料宣言;
 電気・電子機器製品の生産者は、供給者から提供された材料、構成部品、アセンブリー、あるいは機器のいずれについても、6種の制限物質が許容レベルを超えて含有していないという保証を得ることができる。ただし、これらの物質の用途がRoHS規制の除外項目である場合を除く。生産者は、個々の電気・電子機器製品が上市されてから4年間、適切な記録を保持しておくことが義務付けられる。」

「生産者分析;
 英国市場に上市する電気・電子機器の生産者は、調達先の自己宣言を確認するため、または自己宣言が入手できない場合は、規制物質の有無を明確にするために、自社製品に使用する構成部品または材料を独自に、もしくは第三者に委託して分析する。生産者または第三者は、製品が6種類の規制物質の最大許容濃度を順守してことを証明するために、適切な分析方法を採用することができる。生産者は、使用する分析技術のあらゆる限界を理解し、考慮に入れていることを保証しなければならない。」

したがって、材料メーカーの分析試験報告書が、第三者が十分に信頼できるものであれば、使用できると考えます。ただし、用いた分析方法の信頼性、分析値の不確かさを十分に確認しておくことが必要です。ISO/IEC17025認定試験所などが発行する非含有証明書は有力な証拠にできると考えます。

なお、2006年5月に出されたRoHS Enforcement Guidance DocumentのRoHSコンプライアンス保証システムの第1段階では、中小企業はサプライヤーからの非含有証明書を用いて自己宣言することが容認されています。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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