ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2008年7月1日更新
Q.62 産業用機器のRoHS指令適用品への移行状況はどうなっていますか。

RoHS指令は、WEEE指令で規定されている10種類のカテゴリーのうち、カテゴリー8、9を除く、8種類のカテゴリーに属する電気・電子機器に適用されます。WEEE指令が適用対象になるかどうかの判断については、本J-Net21の「ここが知りたいRoHS指令」のQ.26をご参照ください。
 また、産業用機器については、EU委員会のFAQ(2005年5月発行、2006年8月更新)では、産業用機器も一般家庭用機器と同様にWEEE指令、RoHS指令の対象となる旨が記載されています。

1. カテゴリー8、カテゴリー9製品のRoHS指令適用の検討状況

RoHS指令はカテゴリー8(医療用機器)とカテゴリー9(監視および制御機器)の製品が除外されています。その理由は、

  • カテゴリー8および9の製品はWEEE全体の1%以下であり、メーカーの自発的対応により適用範囲に入れることによるRoHS指令特定有害物質の削減量は多くはない。
  • カテゴリー8および9製品のメーカーの多くは、RoHS対応を進めており、2006年末から2007年に市場投入される新製品は対応計画となっている。既存製品は規制がないと対応が進まないと見込まれる。
  • カテゴリー8および9の製品は、厳しい安全性や他の法的要求特性を満足させなければならないが、代替する新技術はまだ十分な信頼性が確認されていない、などが挙げられています。

現在、RoHS指令適用のための検討が進められており、機器の種類と除外の項目を組み合わせて、段階的に適用するシナリオも示されています。時期は明確にはなっていませんが、2010年前後との予測があります。

2. 日本企業の産業関連機器の対応状況

多くの電気・電子機器メーカーはRoHS対応宣言をされていますが、カテゴリー8、9の設備メーカーの中には、RoHS指令対象外として、あえて宣言しないということもあります。
もちろん対応の難しさもあります。一方で、RoHS指令の適用外ではあるが、特定有害物質を含有した商品を販売すれば、グリーンコンシューマーから指摘されることを恐れて、対応を進め完了させているところも多くあります。

3. 現実の問題

多くのセットメーカーでRoHS対応宣言をしています。セットメーカーに繋がるサプライチェーンは複雑で、原材料メーカーは大手ですが、途中の過半は中小零細企業です。
 サプライチェーンの中小零細企業では、顧客からRoHS対応依頼・調査がきているが「何をしてよいか理解できていない」、という状況が依然としてあるのが現状です。
 サプライヤーが対応に戸惑っているのに、セットメーカーが100%の自信を持って対応を完了することはできません。
 現在のRoHS対応宣言は、第1ステップ完了で、今後さらに徹底した(充実した)取り組みがされると思います。現在の取り組みで終わるとは思えません。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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