ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2008年7月1日更新
Q.4 ELV指令では、6価クロムの意図的な混入は一切認められていなかったものが、2005年9月の改訂により、意図の有無に関係なく1,000ppm未満に緩和されたと聞きましたが本当でしょうか。

ELV指令(2000/53/EC)では、第4章2項(a)で「2003年7月以降の上市品に対象物質は含有されていないことの保証」を加盟各国に求めており、各国内法で含有が制限されています(付属書IIでのリスト品を除く)。付属書IIの6価クロムの項では次の2点が除外品とされています。

  • シャーシーアプリケーションに用いられるボルトとナットへの腐食防止コーティング(2008年7月1日までの有期)
  • キャラバンカーに取り付けられる冷蔵庫

また欄外のノートで含有量の規定があり、6価クロムは均質材料ごとの重量比で0.1w%(1,000ppm)以下とされています。ご指摘の通り、2005年9月30日の修正(2005/673/EC )では「not intentionally introduced=非意図的な添加」の文言が削除されています。すなわち、意図の有無にかかわらず、上記除外品以外の場合には0.1w%以下にする必要があります。

従来は、たとえ 1ppmだったとしても意図的な添加があれば製造者に責任が生じました。しかし、仮に 1ppmの含有が発覚したとき、それが「意図的だった」のか「意図的でなかった」のかを客観的に判断するのは困難なケースが生じてきます。そのようなときに恣意的な判断がされる危険性があることを問題として、改正が働きかけられたと聞いております。

したがって、EUの有害物質の意図的添加に関する感情を考慮して、「意図的な含有は不可」と判断して対応するのがリスクマネジメントとしては望ましいのではないかと考えます。

また日本でも各サプライチェーンで規制が検討されており、その中で6価クロムは、部品・材料への含有は意図的使用はもとより、めっきなど表面処理部分への残留も禁止されているケースがあります。そのケースでは、検出方法も、前処理には溶出法(沸騰水抽出法、アルカリ抽出法)、測定法には紫外-可視吸光光度法と、具体的に規定するなど厳しさを増してきています。

RoHS指令などでの規制に対応することはもちろんですが、調達基準としてのサプライチェーンの要求事項に対応することが重要だと考えます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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