ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2008年7月1日更新
Q.1 EU市場へ製品を販売する場合、輸出業者にはどのような法的な責任が発生するのでしょうか。

貴社がどのような立場で製品輸出をされているのかで異なります。

WEEE指令では、前文(9)で「遠距離販売や電子販売も含め、製造業者と製品に対して適用する」とし、第8条2項で「製造業者は自社製品の1項の処理業務(注、回収・処理・再利用)に関する資金調達に責任がある」としています。文中の「製造業者」については、第3条i項で定義を以下のように行っています。定義はRoHS指令でも同一です。

  • 電気・電子製品を自社ブランドとして製造販売するもの。
  • ほかのサプライヤーの製造物を自社ブランドとして再販(resell)するもの。ただし、(i)の製造業者のブランドが製品に表示されていれば、「製造業者」とは認められない。
  • 加盟国内で職業的に電気・電子製品を輸出・輸入するもの。

すなわち、EU加盟国外の輸出業者である貴社が自社ブランドとしての販売はしておられないとすると、「製造業者」としての責任は生じないと思います。

また、 第5条2項(b)で新製品販売時における販売業者の廃棄物引き取り責任を言及しています。廃棄物を引き取った販売業者(=輸入業者)は、その適切な処理のために、輸出業者である貴社に資料の提供を求めることになると思われます。そのような要求に対応できる体制にしておくことが必要になると思います。

同時に、対象国の国内法を検討することも必要です。例えば、ドイツ国内法の第3条12項では販売者の定義として「未登録の製造者の電気・電子機器を販売した販売者は製造業者とみなされる」という記述があります。製造業者としてみなされると、中央登録所への登録、回収・分別に関する費用負担、識別標示、回収品の引き取り、実績の報告などの義務が生じます。これは、未登録の(=システムに組み込まれていない)製造業者が、制度に「ただ乗り」をしないように配慮をされた結果だと言われています(JETROドイツ事務所)。

登録はEAR:Elektro-Altgeraete-RegisterにWebページ(http://www.stiftung-ear.de/)から行うことができますが言語はドイツ語になっています。

仮に貴社がインターネットを介して直接販売を行う場合などには、製造業者の登録の有無を確認することが必要になります。また、現地の販売会社も当然その有無を重視すると考えられますので、情報提供が速やかに行える体制にしておくことが必要になると思います。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

関連リンク