ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2018年9月21日更新
Q.548 販売促進用のノベルティとしてデジタル時計を製作してEUに輸出しようと考えています。この場合もRoHS指令の対象となるのでしょうか。

RoHS指令の対象か否かについて、「対象製品」「上市」の2点について確認してみます。
 まず、対象製品に該当するか否かですが、RoHS指令では軍事用途などの一部の対象外製品を除き、RoHS指令第3条(1)(2)の定義に該当する電気・電子機器(EEE)が対象となります。

  • (1)「EEE」とは、適正に作動するために電流または電磁界に依存し、そのような電流、電磁界の生成、移動および測定用であり定格電圧が交流1000V、直流1500V以下で使用するよう設計されている装置である。
  • (2)「依存する」とはEEEに関して少なくとも1つの意図された機能を果たすため電流または電磁界を必要とする。

そのため、ご質問のデジタル時計は上記の定義に該当する製品であると考えます。

次に、一般的な販売目的ではなく、ノベルティとしての配布についてですが、RoHS指令では、製造者または輸入者が「上市」する際に、関連規定を順守することが求められます。
 上市については、RoHS指令第3条(11)(12)で次のように定義されています。

  • (11)「市場で利用可能にする」とは、有償もしくは無償で商業活動の過程において共同体市場で流通、消費または使用のためのEEE の供給を意味する。
  • (12)「上市」とは、共同体市場ではじめてEEEを利用可能とすることを意味する。

なお、RoHS指令などの製品関連規制の共通的な枠組みについては、2016年7月に公表された「EU製品規則の実施に関するブルーガイド」(The'Blue Guide' on the implementation of EU products rules 2016)で詳述されており、ブルーガイドでもの「2.3 Placing on the market」と「2.2 Making available on the market」で上市について詳述されています。

このように「上市」は、有償・無償の区別はありません。そのため、ご質問のノベルティのように無償配布される場合も、貴社が提供したEEEをEU域内輸入者が流通する段階が「上市」に該当することになります。

以上、対象製品、上市の両面からみて、ご質問のノベルティグッズはRoHS指令の対象であると考えます。

なお、RoHS指令以外にもREACH規則などの含有化学物質規制や低電圧指令の製品関連規制などにおいても、ノベルティグッズであっても各種対応が求められる点にもご留意ください。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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