ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
その他2018年3月16日更新
Q.530 酸化鉛を含有しているガラスシール材を利用していますが、RoHS指令の適用除外でしょうか?

RoHS(II)指令は特定有害物質の電気電子機器への含有を規制した指令です。ただし、例外的に特定の製品については、RoHS(II)指令の適用除外用途が定められ、附属書IIIおよびIVに収載されています。
 ご質問の酸化鉛を含有するガラスシール材に関連する適用除外用途としては下記があります。

1)附属書III

  • No25『表面電装素子エミッタディスプレー(SED)に含まれる酸化鉛。特にシールフリット、フリットリング中の酸化鉛』
  • No32『アルゴンやクリプトンレーザチューブウィンドウアッセンブリーを形成するシールフリット中の酸化鉛』

2)附属書IV

  • No4『X線管やイメージインテンシファイアのガラスフリット中の鉛、及び、ガスレーザーアッセンブリーや電磁放射を電子変換するバキュームチューブのガラスフリットのバインダー中の鉛』

ただし、これらの特定有害物質の含有に対する適用除外用途については、期限が定められております。

2011年7月21日の時点で附属書IIIにリストされている適用除外用途は、それより短い期間が特定されない限り、下記に有効期限が規定されていました。

  • a)附属書Iのカテゴリー1~7とカテゴリー10、11は、2011年7月21日から5年間
  • b)附属書Iのカテゴリー8と9に対しては、第4条(3)に規定されている該当日から7年間

また、2011年7月21日の時点で附属書Ⅳにリストされている適用除外用途は、同様に、それより短い期間が特定されない限り、7年間とされていました。

なお、2017年11月に公布されたRoHS(II)指令の改正指令(EU)2017/21021)では、カテゴリー11の有効期限が改正されています。
 従いまして、附属書Ⅲや附属書IVに関する有効期限は下記となります。

附属書 カテゴリーNo 有効期限
附属書III カテゴリー1~7、10 2016年7月21日
附属書III、IV カテゴリー8(一般) 2021年7月21日
カテゴリー8(体外診断) 2023年7月21日
カテゴリー9(一般) 2021年7月21日
カテゴリー9(産業用) 2024年7月21日
附属書III カテゴリー11 2024年7月21日

なお、適用除外期限延長の見直しの必要があれば延長申請を期限の18ケ月前までに申請を行わねばなりません。
 2016年7月21日に有効期限切れとなるRoHS指令附属書IIIに収載された適用除外用途については、多くの電気電子製品で使用されているものもありました。上記の附属書III No25については延長申請がされませんでしたが、No.32を含めて29種の適用除外の延長申請が提出され、調査(パック9『はんだおよび電気接点に関する適用除外用途』)が実施され、報告書2)が公表されています。

従いまして、附属書III No25はカテゴリー1~7、10に対しての有効期限は終了しています。カテゴリー8,9に属する製品の附属書III No25および附属書IV有効期限については上記の表を参照ください。

No32の適用除外についてはパック9で検討されていましたが、2018年2月15日にその有効期限についてのドラフト版が公表されています3)。ドラフト版での有効期限は下表の通りです。

カテゴリーNo 有効期限
カテゴリー1~7、10 2021年7月21日
カテゴリー8(一般) 2021年7月21日
カテゴリー8(体外診断) 2023年7月21日
カテゴリー9(一般) 2021年7月21日
カテゴリー9(産業用) 2024年7月21日
カテゴリー11 2024年7月21日

使用用途により適用除外内容が異なりますので、ご注意ください。

1)http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:32017L2102&qid=1511260545521&from=EN
2)http://rohs.exemptions.oeko.info/fileadmin/user_upload/RoHS_Pack_9/RoHS-Pack_9_Part_SOLDERS_06-2016.pdf
3)https://ec.europa.eu/info/law/better-regulation/initiatives/ares-2018-884978_en

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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