ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
その他2017年7月7日更新
Q.509 当社は健康機器、環境機器の構成部品を取扱っています。新規顧客からRoHS指令への対応要請があり、RoHS指令の制限物質が非含有であることを確認しました。RoHS指令に適合していることの認証書はどこで発行してもらえるのでしょうか?

RoHS(II)指令への適合を証明するための方法は、貴社がサプライチェーンのどの位置に属する企業かにより異なります。貴社は最終製品を製造する生産者(セットメーカー)などに構成部品を納品する部品供給者(サプライヤー)ですが、サプライヤーについては、RoHS(II)指令に関する法的な義務は及びませんが、自社の部品等をRoHS(II)指令適合の最終製品に組み込んでもらうためには、後述の対応が必要となります。

RoHS(II)指令ではセットメーカーに、RoHS指令第7条(製造者の義務)に適合していることを自己宣言することを求めています。最終製品は部品および組立品等から構成されていることが多く、セットメーカーは最終製品を構成する「すべての部品および組立品に対して、最大許容値以上の制限物質を含んでいないこと」を確認する必要があります。
 したがって、部品供給者は、セットメーカー等のサプライチェーン川下の納入先からの要求に従い、自社が納入する部品などに最大許容量以上の制限物質を含んでいないことを証明する技術文書を編纂して、提出することで、RoHS(II)指令適合を証明することになります。

なお、RoHS(II)指令の整合規格であるEN50581(有害物質の使用制限に関する電気・電子製品の評価のための技術文書)では、サプライヤーからセットメーカーに情報伝達をするのに必要とされる技術文書の種類を示しています。

  • (1)サプライヤーによる自己宣言
    非含有保証書、非含有証明書といったもので、部品等がRoHS(II)指令等に適合していることを示す書面です。
  • (2)契約上の合意
    取引契約書など
  • (3)材料宣言
    納入する部品に含有される化学物質情報を示すもの。
  • (4)分析試験結果
    EN62321(6種類の規制物質の測定法)に基づく試験で行った分析結果

この4種類の文書は「and/or」で採用するとしています。andにするかorにするかは、サプライヤーの以下の評価(アセスメント)に基づくとしています。

  • (1)材料、部品、半組立品に特定化学物質の含有の可能性
  • (2)サプライヤーの信頼性格付け

なお、上述の技術文書などの様式は特に定められたものは無く、どのような様式を使っても法的には問題ありません。実態としては、各業界の共通様式や、企業独自の様式などが使用されていまので、貴社の取引先が指定する様式があれば、それに準拠することになります。

以上より、部品や最終製品がRoHS(II)指令へ適合していることを認証する公的機関などは無く、サプライチェーンの各段階の企業が責任を持って制限物質の含有に関する情報を伝達することで、最終製品のRoHS(II)指令適合が担保される仕組みとなっています。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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