ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
その他2017年6月16日更新
Q.507 RoHS指令の整合規格である「EN50581」で製造者が情報収集する情報として記載されているサプライヤ宣言書(Supplier declarations)と材料宣言書(Material Declarations)は何が異なるのでしょうか?

RoHS(II)指令の整合規格EN50581(2012)が求めるサプライチェーンマネジメントについては2013年11月1日のJ-Net21『ここが知りたいRoHS指令のコラム』で詳細が解説されていますので、参照願います。

EN50581(有害物質規制における電気電子製品の評価に関する技術文書)は製造者が該当する物質規制への順守を宣言するために整備する必要がある技術文書について定めたものです。

EN50581は、構成する技術文書の中の「材料、部品、及び/または半組立品に関する文書」として、必要とされる技術文書の種類を以下のように示しています。

  • サプライヤーによる自己宣言
  • 契約上の合意
  • 材料宣言
  • 分析試験結果

購入する部品や材料のリスクに応じて、この4種類の文書から必要なものを「and/or」で採用します。例えば、“サプライヤーの信頼性が低く”、かつ“特定化学物質含有の可能性が高い”場合は材料宣言と分析試験結果を求め、非含有を確実なものとします。一方で“サプライヤーの信頼性が高く”、かつ“特定化学物質含有の可能性が低い”場合はサプライヤーによる自己宣言、または、材料宣言で済みます。

この様に、リスクの度合いにより技術文書のレベルも異なります。材料宣言書(Material Declarations)は材料ごとに正しく化学物質管理が行われていることを示した宣言書となります。“供給する特定の材料、部品あるいは半組立品に使用されている材料に含有している制限物質の含有量が濃度限界値以下であること”、そして“適用除外に該当すること”を文書に記載することによりRoHS指令に適合していることを宣言します。

サプライヤー宣言書(Supplier declarations)は会社組織として、取り扱う化学物質に対し、正しく管理が行われていることを示した宣言書となります。“供給する特定の材料、部品あるいは半組立品中の制限物質含有量が濃度限界値もしくは許可された値以下である”及び“適用除外に該当すること”を管理の仕組みで確認する旨をサプライヤーが供給先に対して確約する書類となります。

サプライヤーの評価や特定化学物質含有の可能性に応じて、川下企業が求める宣言書が変わってきます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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