ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2017年4月28日更新
Q.505 EUに出荷する電気製品にCEマークを表記する予定です。CEマークを表記するには、RoHS指令に対応することが必須事項なのでしょうか?それとも該当する低電圧指令、EMC指令、機械指令等に対応しておけば表記できるのでしょうか?

EC閣僚理事会(当時)は1985年に、EU域内で製品の安全性と品質に関する規制を統一して、製品の域内の円滑な流通を目指す理事会決議「技術的な整合と規格へのニューアプローチ」を採択しました。

このニューアプローチの考え方に基づいて製品の安全性や品質などの規制を定めた指令を「ニューアプローチ指令」と呼び、1993年の理事会にてニューアプローチ指令のすべての要件に適合した製品にCEマークを付けることが義務付けられました。現在はニューアプローチを更に強化した「新たな法的枠組(New Legislative Framework:NLF)」のもと、従来のニューアプローチ指令を含む「調和化された法規制」への対応の解説書「EU製品規則の実施に関するブルーガイド2016」1)が提供されています。

ブルーガイドの「2.6 調和化された法規制の同時適用」においても、該当する全ての調和化された法規制の要件を順守しなければならない旨が明記されています。

このように、貴社製品がRoHS指令の対象製品である場合には、他指令に対応していたとしても、RoHS指令に対応していななければ、CEマークを貼付することはできません。

一方、貴社製品がRoHS指令の対象外となっている「産業用大型固定工具」や「大型固定据付装置」などに該当する場合や、現時点では適用が開始されていないカテゴリー9の「産業用監視および制御装置」やカテゴリー11の「その他電気電子機器」に該当する場合には、RoHS指令の対象外であるため、RoHS指令への対応は不要であり、その他の該当指令を順守しておけばよいことになります。

なお、ブルーガイドの「1.5 本ガイドに関連する主な調和化された法規制」には、関連する主な指令が列挙されています。参考までに次表に示します。この中には、ご質問のRoHS指令をはじめ、低電圧指令やEMC指令、機械指令等が含まれていることがわかります。

表:ブルーガイド「1.5本ガイドに関連する主な調和化された法規制」に記載された法規制
指令名 適用法令
RoHS指令 2011/65/EU
ガス燃焼機器指令 2009/142/EC
エネルギー関連製品のエコデザイン指令 2009/125/EC
単純圧力容器指令 2009/105/ECおよび2014/29/EU
玩具安全指令 2009/48/EC
低電圧指令 2006/95/ECおよび2014/35/EU
機械指令 2006/42/EC
EMC指令 2004/108/ECおよび2014/30/EU
計測器指令 2004/22/ECおよび2014/32/EU
非自動はかり指令 2009/23/ECおよび2014/31/EU
乗客用ケーブルカー指令 2000/9/EC
無線・電気通信端末機器指令 1999/5/ECおよび2014/53/EU
埋込式能動医療機器指令 90/385/EEC
医療機器指令 93/42/EEC
インビトロ診断用医療機器指令 98/79/EC
圧力機器指令 97/23/ECおよび2014/68/EU
移動式圧力機器指令 2010/35/EU
エアロゾルディスペンサー 75/324/EEC
リフト指令 95/16/ECおよび2014/33/EU
レジャーボート指令 94/25/ECおよび2013/53/EU
防爆機器指令 94/9/ECおよび2014/34/EU
民需用爆薬指令 93/15/EECおよび2014/28/EU
花火指令 2013/29/EU
タイヤラベル規則 (EC) No 1222/2009
身体防護用具指令 89/686/EC
船舶機器指令 96/98/ECおよび2014/90/EU
屋外使用機器の騒音放射指令 2000/14/EC
非道路用移動機器の排ガス指令 97/68/EC
エネルギーラベリング指令 2010/30/EU

1)http://ec.europa.eu/DocsRoom/documents/18027

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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