ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2016年11月4日更新
Q.493 現在RoHS指令附属書IIIの適用除外用途の見直しが行われていますが、カテゴリー11の適用除外用途はいつまで有効なのでしょうか?

RoHS(II)指令(2011/65/EU)では、附属書Iにおいて適用範囲として11のカテゴリーが設定されており、カテゴリー11は、すでにRoHS(I)指令(2002/95/EC)で適用となっていた8種類のカテゴリーにカテゴリー8(医療用機器)とカテゴリー9(監視および制御装置)を加えた10カテゴリーに含まれないその他の電気電子機器(EEE)が該当します。
 カテゴリー11はRoHS(II)指令の第2条2項において、「第4条3項および第4条4項の規定を侵害することなく、指令2002/95/ECの適用範囲外であったが、それにも拘わらずこの指令に従っていないEEEを加盟国は2019年7月22日まで市場で継続して利用できるよう規定すべきである。」と明記されており、現時点でRoHS(II)指令の適用を受けません。
 一方で、適用除外用途は附属書IIIおよびIVに収載された使用用途が附属書IIに収載された特定有害物質の規制を受けないことを意味するため、カテゴリー11については、RoHS(II)指令適用が開始される2019年7月22日以降に影響を受けることになります。
 2011年7月21日時点で附属書IIIに収載されている適用除外用途は、延長申請がされていない限り、最長5年(カテゴリー8及び9は最長7年)で有効期限を迎えるため、用途によってはカテゴリー11の適用開始時点で廃止されることになります。また必要とされる適用除外用途であれば、除外の許可や除外の見直し(有効期限の18ヶ月前までに行う)を附属書Vに従い、欧州委員会に対して申請することができ、カテゴリー1~7、10、11については最長5年の有効期限が明示されることなります。

現在、附属書IIIに収載された適用除外用途の更新が検討されており、2016年6月27日に公開された附属書IIIに収載された29種の適用除外用途についての更新検討状況に関する報告書(Pack9)では、その中でカテゴリー11については、以下のような有効期限が提言されています。

提言内容 カテゴリー11の有効期限
6(a) I)機械加工用途の鋼材中の合金元素として重量比0.35%まで含まれる鉛 2019年7月21日
II)ホットディップ溶融亜鉛めっき鋼中に重量比0.2%まで含まれる鉛 2021年7月21日
6(b) I)切削加工を伴わない生産部品で使用するアルミニウムに合金元素として重量比0.4%まで含まれる鉛 2021年7月21日
II)機械加工で使用するアルミニウムに合金元素として重量比0.4%まで含まれる鉛 2021年7月21日
6(c) 合金元素として鉛を重量比4%まで含む銅合金 2019年7月21日

この報告内容を踏まえて欧州委員会は、正式に更新内容を決定することになります。今回のPack9の報告においても適用除外用途の文言はより詳細化され、該当する製品カテゴリーとそれぞれの有効期限も細分化される傾向があります。
 今後はカテゴリー11の有効期限が個別に設定されていくことも考えられるため、適用除外用途の更新動向については留意する必要があります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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