ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
その他2016年8月12日更新
Q.487 2019年にフタル酸エステル類がRoHS指令の制限対象物質になると聞きました。現時点でCEマークを貼付している製品についても対応が必要でしょうか?

2015年6月4日に官報公示された委員会委任指令(Commission Delegated Directive(EU)2015/863)において、RoHS指令(2011/65/EU)附属書IIに4種のフタル酸エステル類(DEHP、BBP、DBP、およびDIBP)が追加されました。適用時期はカテゴリー8および9の電気電子機器は2021年7月22日以降、それ以外の電気電子機器は2019年7月22日以降の上市分からとなっています。
なお公示の内容については、2015年6月19日付けコラム1)を参照ください。

現時点ですでにCEマーキングを貼付しているとのことですが、RoHS指令とCEマーキングの関係性を知るうえでは、RoHS 2 FAQ2)のQ8.11における回答が参考となります。
「電気電子機器についているCEマーキングは、規制対象物質に関しては何を意味するのか?」という質問に対して
「CEマーキングは製造者に課せられたEUの該当する要件に製品が適合していることを象徴している。したがって製品に貼付されたCEマーキングは、製品が該当するすべてのEUの規定に適合しており、適切な適合性評価手続きが行われていることの責任者による宣言である。それゆえに、2013年1月2日以降CEマーキングの貼付している範囲の電気電子機器はRoHS2指令の要件に適合しており、RoHS2指令の附属書II、III、IVで述べている最大許容値以上の規制対象物質を含まないと推定される。」と回答しています。

また、同様にどの時期の要求事項に対応すべきかについて、RoHS 2 FAQ2)のQ8.13においては、
「製品が上市されて販売代理店の検査を受ける期間を考慮すると、製品はいつこの指令に対応する必要があるか?」という質問に対して「製品は識別情報を含めて、上市される(製造者もしくは輸入者により)時点で適用される要求事項に適合する必要がある。」と回答(一部抜粋)しています。

この解釈によると、2019年7月22日以降(カテゴリー8および9は2021年7月22日以降)上市する電気電子機器に貼付しているCEマーキングは、追加された4種のフタル酸エステル類を含む10種の規制対象物質を最大許容値以上含有していないということを証明することになります。

したがって、適用開始日以降もEU内に継続して製品を上市するためには、適用開始日までに現行の6種の規制対象物質に加え、追加された4種のフタル酸エステル類の適合性を確認し、新たにRoHS指令適合の手続きを行う必要があります。この手続きを行わずに適用開始日以降もCEマーキングを貼付して製品を上市した場合、不適合と判断されます。当局に不適合を確認された場合、市場からの引き上げや実刑、罰則の対象となることもあります。

そのため、追加された4種のフタル酸エステル類についても、適用開始日までに現在の6物質同様に非含有の確認や技術文書の見直しなどの対応が必要であると考えます。

1)2015年6月19日付けコラム
2)RoHS2 FAQ

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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