ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2015年9月4日更新
Q.464 RoHS指令では、閾値以下であれば制限物質の意図的添加は認められるのでしょうか?

2002年のEUのELV指令(2000/53/EC)Annex(付属書)IIの改正(2002/525/EC)において、その最後のNotes(注意書き)に「意図的に添加されていなければ(provided these subustances are not intentionally introduced)、均質物質については、鉛、六価クロムおよび水銀は0.1重量%、カドミウムは0.01重量%まで許容される」とされています。

さらに「意図的に添加されない(not intentionally introduced)」を説明するために、脚注に「意図的に添加される(intentionally introduced)」とは「最終製品に特定の特徴、外観もしくは質を提供するために、 継続的な存在が要求される材料や部品が組織として計画的に利用される」等の記述があり、「意図的添加」とはこれに端を発するものと思われます。

上述のように「意図的添加」とは、目的とする性能を得るためには、規制対象物質を使用せざるを得ないケースであって、これらを多少なりとも含む可能性のあるリサイクル原材料の使用による混入等の場合は「意図的添加」ではありません。

しかし、規制対象物質の規制値以上の含有が「意図的であった」か否かを客観的に判断するのは事実上困難なケースも多く、不公正な判断が行われてしまう危険性もあるため、2005年Annex(付属書)IIの再改正(2005/673/EC)では、これらの「非意図的添加」(not intentionally introduced)および「意図的添加」(intentionally introduced)の記述はなくなりました。

一方、RoHS指令の場合、最大許容濃度に関しては、最初のRoHS(I)の2005年8月19日の官報公示から、新たな規制対象として4物質を追加した本年7月22日官報公示のRoHS(II)付属書IIの改正に至るまで「意図的」、「非意図的」の用語はありません。

従って、現在ではELV、RoHS指令ともに意図的、非意図的を問わず、規制対象物質は最大許容濃度以下にする必要があります(ただし、RoHS指令の場合は付属書IIIおよびIVで規定の適用除外の場合は除く)。 これらは最大許容濃度以下に抑えれば添加してもよいとも解釈できますが、グリーン調達の動向などを考慮しますと、敢えてこれらを意図的に添加するリスクは冒すべきではないと考えます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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