ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2015年6月5日更新
Q.459 EUに輸出したRoHS指令対象製品を日本で修理して再輸出する場合、RoHS指令の適合を得る必要はありますか?

RoHS指令等のニューアプローチ指令における対象製品の修理に関するガイドが、2014年4月に公表された「EU製品規則の実施に関するブルーガイド」(The Blue Guide on the implementation of EU product rules 2014)の「2.1章製品の対象範囲(PRODUCT COVERAGE)」にあります。

ブルーガイドの「2.1章製品の対象範囲(PRODUCT COVERAGE)」によると、EU整合法令は以下の状況で適用されるとあります。

  • 製品が上市されるとき、および続いて最終使用者への引き渡し前の利用可能な状態になるとき。
  • あらゆる販売形態に適用される。カタログで提供される商品や電子商取引による場合は、カタログまたはウェブサイトに注文、配達システムを含めてEU市場への提供を指示したとき。
  • 第三国から輸入される使用済、中古製品が EU市場に初めて入るとき
  • 最終製品となったとき。
  • 元の性能、目的、型式を変えるために重要な改造や、オーバーホールを実施した製品は新製品と見なされる。また、この大幅な変更実施者は製造者と見なされる。

法令が適用される前に製造され、第三国から輸入される使用済、中古製品にも適用されます。
 RoHS(II)指令等のニューアプローチ指令では上市(placing on the market)を次のように定義しています。

  • EU市場で電気電子製品を最初に利用可能とすること
  • 「市場で利用可能とする」とは、商業活動の一環として有償、無償に関わらず電気電子製品をEU市場で流通、消費、又は使用のために供給すること

「製造者または輸入者が、流通業者または最終使用者に最初に行う供給が上市であり、2者以上の法人または個人の間で所有権などの財産権の移転に関するオファーや契約が必要であり、物理的な移転は必要ない」と記載されています。また、「特別な法規制がなければ、製造者または製造者のEU域内法定代理人、輸入者が保管している製品」は上市に該当しないとしています。

つまり、一般的に上市は、製造者から輸入者への段階で生じるものではなく、輸入者が流通業者に出荷した段階であると明確になったといえます。これは、輸入者が製造者や製造者のEU域内法定代理人と同様の位置づけになっているといえます。

以上より、故障したEEEを元の状態に戻す修理である場合、その修理品は新製品とは見なさず、再度適合性評価を行う必要はないといえます。これは修理の為、第3国へ一時的に輸出され修理後に再輸入する場合にも適用されます。
 もしも、この修理がEEEの機能を大幅に変えるような重大な変更内容である場合は、この修理の実施者が製造者となり、再度適合性評価を行う必要があります。これに伴い、該当部分技術文章の更新も行う必要があります。

元の状態に戻す修理は基本的には新製品の上市とは見なされませんが、設計段階での注意が必要です。大幅改造と見なされないで修理ができるように意図された設計となっている必要がありますので、ご注意ください。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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