ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2015年5月1日更新
Q.456 当社は、RoHS指令の適用範囲外である大型固定式工具の制御機器を販売し、これはカテゴリー9に該当すると判断していますが、この制御機器および制御機器のスペアパーツは2017年7月からRoHS指令の適用範囲に入るのでしょうか。

貴社の製品が組み込まれる「大型固定式産業用工具」はRoHS指令の適用範囲外であり、RoHS指令第2条4項(c)において、適用範囲外の装置の一部として特別に設計され、一部として機能する専用の部品に関しては、単体では規制の対象となる部品であっても規制を受けないと記載されています。
 その一方でRoHS指令のFAQでは、適用範囲外の装置専用の部品であることが明らかにできない限り、規制の対象となるとも記載されています1)

そのため、貴社の製品とそのスペアパーツは単体でカテゴリー9の「産業用監視及び制御機器」に該当しても、RoHS指令の適用範囲外である大型固定式産業用工具の専用品として設計され、機能し、またそのことを説明する根拠を示すことによって、2017年7月22日以降もRoHS指令の適用範囲外であり、引き続き輸出できると考えられます。
 なお、根拠は文書化しておくことが必要です。文書は日本語で複数であっても構いませんが、当局の要求があれば10日間以内に英訳する必要があります。

ただし、適用範囲外の装置の専用品ではなく、その他用途にも利用される場合には、RoHS指令の対象となります。この場合、製品の構成品およびスペアパーツには物質含有制限の義務が当然発生します。
 一方、CEマークの貼付義務対象である「完成した電気電子機器(EEE)」に該当しない場合には、構成品およびスペアパーツ単体でのCEマークの貼付およびその条件となる適合宣言書作成等を行う義務は発生しません。

また、RoHS指令4条4項において2017年7月22日までにEUの域内で上市された産業用の監視および制御機器の修理、再使用、改良のために使用するスペアパーツに関しては、RoHS指令の対象外になるとされているので、この条件に該当する場合にはRoHS指令の対象とはなりません。
 その際には税関で説明を求められる可能性があるため、2017年7月22日以前に輸出した製品専用のスペアパーツである旨をインボイスなどに記述するなどで証明できるよう準備しておくことが必要であると考えます。

1)
http://ec.europa.eu/environment/waste/rohs_eee/events_rohs3_en.htm

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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