ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2014年3月28日更新
Q.422 工作機械のスペアパーツ(プリント基板などの消耗品)はRoHS指令の対象になるのでしょうか?

ご質問について(1)スペアパーツが使用される本体について、(2)スペアパーツの汎用性について、(3)プリント基板の扱いについての3つの要点から解説します。

(1)スペアパーツが使用される本体について

工作機械のスペアパーツがRoHS2の対象となるのかどうかは、基本的にはそのパーツが使用される本体がどうなのかに依存します。スペアパーツについてのご質問ですので、本体は指令の対象外であるという判断をされていることと推測しますが、第2条4で適用外とされている(d)大型固定式産業用工具(large-scale stationary industrial tools)、(e)大型固定式装置(large-scale fixed installation)の定義(第3条3、4)には、「大きさ」についての定義がなく論点となっている点です。判断責任はおのおのの事業者に求められますので、本体が指令の対象となる可能性を今一度ご確認されることをお勧めいたします。
 その際には、FAQに示されている、「大型固定式産業用工具:NC旋盤、門型フライス盤、金属成形プレス等」「大型固定式装置:ロボットや機械工具を含む生産・加工ライン、コンベア等」などの例を参考としてご判断ください。
 また、これらについての解説は2014年3月14日付けコラム2012年8月10日付けコラムをご参照ください。

(2)スペアパーツの汎用性について

貴社の装置が指令の対象とならない装置であり、ご質問のスペアパーツがその本体に組み込まれる専用の製品だということになりますと、第2条4(c)「当指令の適用除外または適用範囲外である他の装置の一部として特別に設計・設置された装置であり、他の装置の一部分としてのみ機能し、同じ特別に設計された装置によってのみ代替が可能な装置」に当てはまり、スペアパーツも指令の対象外であると考えられます。
 ただし、この解釈についてはFAQで「用途の必要性に応じて、特別に設計・寸法どり・カスタマイズされたものである必要があり、適用除外の装置にのみ取り付けられるということを(販売資料・取り付け手順書・マーケティング資料などで)明らかにできない以上は指令の対象になる」としています。一般的に使用される可能性があれば指令の対象となると考えられますので慎重な判断が求められます。

(3)プリント基板の扱いについて

スペアパーツは完成した電気電子機器ではありませんので、一般的にはCEマーキングは求められません。しかし、プリント基板についてはFAQで「電気基板は(指令の)対象になるのか?」という質問に対して、「さらに製造を加えるためのボード、完成した電気電子機器に組み込むためのボード(コンピューター用のグラフィックボードや、部品が実装されていない基板)などは、それら自体は完成した電気電子機器ではないが、指令の対象となる」としており、指令の対象となる場合にはCEマーキングの表示が求められますので注意が必要です。

以上の文中で引用したRoHS2のFAQはホームページで確認が可能です。危機管理の点からも十分な検討と注意を行うことが必要であると考えます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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