ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2014年3月14日更新
Q.418 産業用ロボットにはいつからRoHS(II)が適用されるのでしょうか?また、REACHに対してどのような注意が必要でしょうか?

RoHS(II)第2条4項において、大型固定装置は適用除外となっています。EU委員会が2012年12月12日に発行した「RoHS2 FAQ」によりますと、大型固定装置の例としてロボットと機械工具を含む製造ライン、加工ライン、自動倉庫システム、乗用エレベーターが挙げられています。

貴社の産業用ロボットが上記に該当する場合はRoHS(II)適用外となります。一方、貴社の産業用ロボットが上記の大型固定装置の定義に該当しない場合、当該産業用ロボットが分類されるカテゴリーに従い、適用時期が異なります。

例えば、貴社の産業用ロボットがカテゴリー9の産業用監視制御機器に分類される場合は2017年7月22日からの適用となり、カテゴリー11のその他の電気電気機器に分類される場合は2019年7月22日からの適用となる等です。

いずれのカテゴリーに該当するかについては貴社の開発意図、使用分野等を考慮し貴社が判断することとなります。

産業用ロボットはREACH規則では成形品に相当します。そのため、機器に含まれる物質が以下の義務の対象となる可能性があります。

(1)物質の登録義務:成形品中の物質が「生産者または輸入者あたり年間1トンを超え」かつ「意図的放出を伴う」場合。
 例えば、記録用にインクジェットプリンターを搭載している場合、そのインクが乾く際に放出される物質が当ります。もし、川上企業がその対象物質をすでに登録済みであるならば、貴社が登録を行う必要はありません。

(2)SVHCの届出義務:成形品中のSVHCが「生産者または輸入者あたりで年間1トンを超え」かつ「重量比0.1%を超える濃度で含まれている」場合。
 欧州化学品庁に6カ月以内に届け出します。

(3)情報伝達義務:成形品中にSVHCが重量比0.1%を超える濃度で含まれる場合。川下ユーザへの情報伝達義務はcandidate listに収載される日から適用となります。消費者から情報提供要求があった時は45日以内に情報伝達します。

一般に産業用ロボットは多くの部品で構成されています。部品交換等を考慮すると、有害物質含有量の管理は製品全体だけではなく、部品やユニット単位での管理が必要となります。化学物質の情報はサプライチェーン内の情報伝達で入手します。川上の生産者や供給者から提供される、物質や混合物の安全性データシートを活用します。

他の注意点としては、産業用ロボットに潤滑油、油圧機器用作動油、グリス等が用いられている場合それらは成形品と一体とは見なされず、物質・混合物として扱われます。そのため物質・混合物に含まれる有害物質が川上企業により登録されていない場合は、生産者または輸入者あたりの量が年間1トン以上となると、「登録」が必要となります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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