ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2013年12月6日更新
Q.402 RoHS指令の含有物質の分析法は、IEC62321に規定の方法以外の方法で分析してもよいのでしょうか?

IEC62321はIEC(国際電気標準会議)が2008年12月に電気電子機器-6種類(鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ポリ臭化ビフェニル、ポリ臭化ジフェニルエーテル)の規制物質の濃度定量の規格として発行したものです。
 IEC62321では以下のように規制物質ごとの分析方法や試料のサンプリング方法が記載されています。
 鉛およびカドミウムの高分子材料中、金属材料中および電子機器中の分析方法

  1. 水銀の分析方法
  2. 六価クロムのクロメート皮膜中、高分子材料中および電子部品中の分析方法(参考文書扱い)
  3. 特定臭素系難燃剤の分析方法(参考文書扱い)
  4. 試料のサンプリング方法

改正RoHS指令〔RoHS(II)〕第7条では、RoHS(II)が要求する技術文書および適合宣言書の作成を求めていますが、要求されている技術文書の作成はEUの整合規格であるEN50581(有害物質の使用制限に関する電気・電子製品の評価のための技術文書)に従って作成しなければなりません。EN50581の「4.3.3. 情報収集」では、以下の文書を収集することを定めています。
(1)材料や部品、及び/または半組立品に関する情報
(2)サプライヤ宣言書、及び/または契約上の合意
(3)材料宣言書
(4)分析試験結果

ご質問のRoHS指令の含有制限物質の分析法ですが、上記 (4)の分析試験結果はEN 62321 規格に記載された分析方法によることを要求しています。
 EN62321は上述のIEC62321を流用して開発されたEU規格ですので、RoHS(II)における含有制限物質の分析はIEC62321の規格にしたがって行わなければならないことになります。
 ただし、IEC62321では六価クロムと特定臭素系難燃剤の試験方法は附属書に記載されている参考文書扱いです。
 このように本則で規定していない試験方法については、IEC62321の「4.7 代替の試験方法を採用する場合」で以下のように定めており、条件を満たせば他の試験方法を認めています。
 「各種試験方法の試験管理の項に記載されているパフォーマンスベース(効率重視)の測定システム(PBMS)基準に従って、性能の有効性が確認されれば、その他の代替試験方法、分解法、又は分析法を使用することができる。定められた試験方法から外れたものは全て評価し、試験報告書にその内容を記載しなければならない」

なお、EN/IEC62321は改訂作業中で、今後、六価クロムの試験方法については本則に盛り込まれる見込みです。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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