ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2013年10月18日更新
Q.396 エンジン駆動の業務用(ゴルフ場専用)の芝刈り機は、RoHS指令は適用されるでしょうか?

改正RoHS指令〔2011/65/EU、RoHS(II)〕 の用語の定義(第3条)で、対象とする電気・電子機器は、正しく動作するために電流または電磁界に依存(dependent) する機器としています。さらに、「依存する」とは、「1つ以上の意図された機能を果すために、電流または電磁界を必要とする」としています。
 意図した機能に電流または電磁界を必要とすれば、RoHS(II)の対象となります。
 従来では主たる機能に電流または電磁界を必要とするとしていましたので、RoHS(II)になり、対象製品が拡大しました。
 エンジン駆動機器は、主要機能がエンジンであり、電流または電磁界を必要しないので、従来は適用範囲外とされていました。エンジン駆動機器はスターターや表示機能などに電気を使っており、RoHS(II)の対象範囲に入ります。
 エンジン駆動のゴルフ場専用の芝刈り機も、「依存」の定義変更で対象範囲に組み込まれています。
 新たに対象となる電気・電子機器については、さまざまな検討がされています。例えば、2012年7月に発表となったFactsheet and final report によると、電気を用いた内燃機関付園芸機器ではあっても、職業用途であるならば、カテゴリー6の電動工具ではなく、適用範囲外としています。
 適用範囲外の根拠は、第2条4項(g)の「専門家だけが利用可能なノンロード(オフロード)移動機器:non-road mobile machinery made available exclusively for professional use」です。
 ノンロード移動機器は、DIRECTIVE 97/68/EC(非道路用の移動機械の排ガス規制)でも定義されいますが、その例示で園芸用機器も含めています。
 「専門家だけが利用可能なノンロード移動機器」の定義は、「動力源搭載」し、「運転時移動する」または「固定された一連の作業場所間を連続または半連続で動くことを必要とする機械」で、「専門家が専用で利用」できるものを意味するとしています。
 「専門家が専用で利用」は、FAQ(2012年12月12日)の3.1項のなかで「専門家による設置・取外しについて、特別な組立装置が必要か、許認可が必要か、装置の作動に専門的技術的作業、特別な訓練、相当の時間が必要かどうかなど」を示しています。専門家による専用使用の解釈の一助になります。
 また、FAQ6.9項で「専門家用途」について、「意図するエンドユーザーが専門家」であって、「その機器を入手できるのは専門家のみでなくてはならない」としています。
 貴社のゴルフ場用のエンジン駆動業務用芝刈り機は、上記要件を勘案して、該非を製造者の責任で、決めることになります。
 この決定プロセスは技術文書の1つとして記録しておくことが肝要です。当局が市場監視で、該非の決定(特に対象範囲外)について確認があった場合など、この文書が必要となります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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