ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2013年5月24日更新
Q.374 牛革製品をEUへ輸出する場合、REACH規制では含有規制や届出や情報提供義務のある物質がありますが、その他にどのような法規制に気をつけなければならないのでしょうか?

牛革製品の材料の製造工程にはなめし工程があります。皮のタンパク質を化学的に固定、安定化させ腐敗しにくく、結果として柔軟性、通気性、などにおいて優れた性質を革に付与する工程です。

なめし剤としてクロム、アルミニウム、植物タンニンなどが使われます。この中で現在最も多く用いられているのが、経済的で柔軟性、保存性などで勝るクロムなめし剤です。

貴社製品の材料もクロムなめし剤を用いられた可能性はあります。クロムなめし剤は、最近はRoHS指令等の影響で代替されていますが、一部6価クロムの化合物(ニクロム酸ナトリウム:Na2Cr2O7、別名重クロム酸ナトリウム・sodium dichromate)が使用されています。

この化合物はREACH規則の高懸念物質(SVHC)で附属書XIV(認可対象となる物質リスト)に記載されるべき候補リストに収載(2010年6月18日)されています。

従って、貴社の牛革製品は、これらの物質を含有する成形品に該当する可能性があります。

REACH規則への適合については既に情報伝達や届出など準備をされておりますので、他の革製品に関系するその他規制についてご紹介いたします。

(1)第1には、はきもの材料表示指令1DIRECTIVE 94/11/ECがあります。

この指令は、消費者向けのはきもの主要構成部分に、使われる主要材料の標識を義務化するものです。第1条で、はきものを附属書Iに示すように別々に上市される部分を含めて足を保護、またはおおうために設計された実用底を持つ全ての品目と定義をしています。また、はきものの構成を甲皮、内張りおよび中敷、底材の3つとし、それらに使用する材料を皮革、表面コーテイングを施した皮革、繊維、その他の材料の4つに区分し、定義しています。

例えば、被革ですが、なめし処理が行われた獣皮・毛皮で、もともとの繊維構造を保持しているもののうち、表面コーテイングやはり合わせた表革が0.15mmを超えないものの総称としています。そして、標識で伝達するべき材料を、甲皮や内張り・中敷では少なくとも正面面積の80%、低材では、ボリュームの80%を占める材料としています。いずれの材料も80%に満たない場合は、主要2材料としています。標識の方法は、絵文字または文字標識のいずれかを選べます。絵文字標識は、はきものの3つの部分の材料を4区分の絵文字から選び、印刷、貼り付け、添付ラベルなどで行うとしています。

(2)第2には貴社製品が電気・電子製品、例えば、スマートフォンなどの収納ケースやソフトカバーで、スマートフォンと一体で販売する場合は有害物質の含有を制限する(6価クロムの閾値w/wで0.1%)改正RoHS指令recast20/65/EU、また革製の玩具や玩具を収納する革製ケースを玩具と一体で販売するような場合は、有害物質の溶出量(乾いていて、もろくて、粉状や柔らかい材料の場合は 6価クロム 0.02mg/kg)を制限する改正玩具指令2009/48/ECの順守も必要となりますのでご注意してください。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

関連リンク