ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2012年12月14日更新
Q.352 改正RoHS指令で要求される技術文書はすべて英文で作成することが必要でしょうか?

技術文書の言語についてはRoHS(II)(改正RoHS指令2011/65/EU)第7条(製造者の義務)(j)項に次のように規定しています。
 「製造者は、加盟国の国内所管官庁からの要求に応じ、当局が容易に理解できる言語にて、電気電子機器(以下、EEE)が本指令への適合を証明するために必要なすべての情報と文書を提供すること。また当局の要求により、上市したEEEの本指令の順守を確認するため採られる行動に対して当局に協力すること」
 技術文書はEUの公用語(英語、フランス語、ドイツ語など23言語)の1つ以上で記述することが要求されます。通常は英語でよいとされていますので、英文で準備されるのがよいと思われます。また、製品を出荷してから10年間保存し、当局の求めに応じて速やかに提出する義務があります。
 CEマーキングの技術文書をつくる時は、「決議No.768/2008/EC 附属書II 適合性評価手順 モジュールA」に基づき行うことになります。
 EU委員会は11月23日に、製造者が該当する物質規制の順守を宣言するために整備する必要がある技術文書を定める整合規格リストとして、欧州電気標準化委員会(CENELEC)が作成した欧州規格「EN50581:2012」(有害物質制限に関する電気電子製品の評価のための技術文書)を官報公示しました。
 しかし、EN50581で要求する全ての文書類について、英文にすることは事実上無理があります。技術文書(第1次文書となる)に引用および構成される社内文書類(第2次文書となる)の記述の基本は英語ですが、実務的には概念設計書や図面類(製造図面・組立図・回路図など)の一部は日本語で記述し、試験報告書などは表題(タイトル)のみ英語で記述し、測定データ・非含有証明書など(第3次文書となる)日本語で記述しているようです。
 また、当局の市場サーベランスにおいては、技術文書をEU域内に保管・管理しておき、まず代理店などが提出し、当局による指摘事項があれば関連する情報を追って英語に翻訳し提出するのが現実のようです。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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