ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2012年11月22日更新
Q.349 RoHS指令に非適合な部品が使われる製品をEUから輸入して日本で販売していますが、この製品をEUに持ち込んだ場合はRoHS指令の対象になるのでしょうか。

商品をEU域内へ輸入する場合には、RoHS(II)の第9条の輸入者の義務が適用されます。そこには以下のように記述があります。

【第9 条(輸入者の義務)】

加盟国は以下の事項を確実にしなければならない。
a.輸入者は、この指令に適合しているEEE(電気電子機器)のみを共同体市場に上市しなければならない。
b.輸入者は、EEEの上市前に製造者により、適切な適合性評価手続きが実施されていることを確実にすること。さらに、製造者が技術文書を作成し、EEEにCEマーキングが貼付されており、要求される文書を作成し、第7条(f)、(g)の規定に確実に従っていること。
c.輸入者がEEEが第4条に適合していないと見なされたり、そう信じる理由を持っていたりする場合は、輸入者は適合に至るまで当該EEEを上市してはならず、その旨、製造者および市場監視当局に通知すること。
d.以降省略

このようにEU域内から輸出されたEEEであっても、EU域内に再輸入される場合、RoHS(II)の適用対象となります。一定の要件での適用除外もありますが、修理用部品、再使用部品、機能変更または能力向上のための予備部品も対象です。

ご質問にある「EUから輸入した製品に使われているRoHS指令に非適合な部品」は以下のようなものが想定されます。

1.EU域外向け商品
 RoHS(II)はEU域内に上市するEEE(電気電子機器)を対象にしています。この上市とは第3条、用語の定義によると、「EU域内で初めてEEEを利用可能にすることを意味する」とあり、これはEU域内企業では工場出荷を意味します。RoHS指令が適用されないのは保税地域で生産された輸出専用商品の場合が考えられます。

2.EEE以外の用途で生産された部品
 EEE以外の用途で生産された部品(例えば土木建築用資材など)の場合はRoHS指令を考慮せず生産している場合があります。このような部品をEEEに使用する場合は非適合な場合があるので、使用の際には注意が必要です。

3.RoHS(I)では適用除外だった商品の部品
 RoHS(I)では「電気が製品の基本機能に必要ではない(2次機能)」ことから適用除外となっていたもの(例えば電池入りのおしゃべり機能付きクマのぬいぐるみなど)が、RoHS(II)では用語の「電気電子機器」の定義が改正されたことにより、RoHS(II)が適用されることになりました。従来のこれらの商品に使用されている部品はRoHS(II)非適合の可能性があります。

このような部品の場合は、第2条2項に従い、現在は従来通りの流通、販売が可能ですが、商品群により適用時期は異なりますが、遅くとも2019年7月21日以降はRoHS(II)に対応させる必要があります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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