ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2012年2月10日更新
Q.306 電気部品の裏面に、セパレータフィルムの付いた両面テープを貼ってEUに輸出していますが、このセパレータフィルムはRoHS指令の対象になるのでしょうか?

RoHS指令は、WEEE指令による廃電気・電子機器のリサイクルを容易にするため、また、最終的に埋立てや焼却処分されるときに、ヒトと環境に影響を与えないように電気・電子機器に有害物質を非含有とさせることを目的として制定されています。そして、改訂RoHS指令では附属書に適用対象となる11種類の製品群が記載されています。
 このようにRoHS指令の適用対象となるのは上市される最終製品となりますので、セパレータフィルムをはがした状態で電気部品が製品に組み込まれるのであれば、セパレータフィルムはRoHS指令の対象とはなりません。
 ただし、セパレータフィルムの付いた両面テープを貼った状態で電気部品としてEUに輸出した場合、セパレータフィルムは製品(当該電気部品)の附属物とみなされます。製品の附属物は包装材および包装廃棄物指令(94/62/EC)(以下包装材指令)の適用対象となる場合があります。
 包装材指令第3条(定義)で包装材を次の3つの判定基準で定義しています。

【基準1】
包装材がもつ包装材以外の機能を侵害することなく、包装材の定義を満たすものを包装材とする。製品に不可欠な一部ではなく、製品の使用全期間において製品を包み、製品とともに廃棄されるものではないこと。
【基準2】
販売時点に製品を包むものであり、販売時に製品とともに販売、包装される(または包装することを目的とした)使い捨て品は包装機能のある包装材とみなす。
【基準3】
包装材の構成要素、および包装材と一体化する附属物は包装材の一部とみなす。製品の不可欠な一部ではなく、そのすべてが製品ととともに消費、廃棄されるものではないものの内、製品に直接添付される附属物であり、包装材の機能をもつものは包装材とみなす。

包装材指令の附属書には基準3の例示として、「製品に直接貼付されるラベル類は包装材である」と記載されています。ご質問の貴社電気部品に貼付されているセパレータフィルムは、製品に貼付されるラベル類と同等品と判断することが妥当と考えられます。よって、上述の基準3に該当しますので包装材指令の適用対象との結論となります。
 包装材指令の11条1項では「加盟国は包装材または包装部品に含まれる鉛、カドミウム、水銀および6価クロムの濃度レベルの合計が重量比100ppmを超えないことを確実にしなければならない」と規定しています。
 従いまして、セパレータフィルムに上記物質が閾値を超えて含有していないかどうか把握する必要があります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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