ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2011年12月2日更新
Q.297 改正RoHS指令(2011/65/EU)で示された4物質(HBCDD,DEHP,BBP,DBP)は禁止物質として追加されるのでしょうか?

改正RoHS指令での規制物質の追加についてはその過程でさまざま議論がされてきました。ご指摘のHBCDD、DEHP、BBP、DBPはEU議会の環境委員会案では規制候補物質として付属書にあげられていましたが、最終的に本年7月21日に発効した改正RoHS指令(2011/65/EU)ではその付属書は削除されております。

しかし指令の理念を示していると言える前文の(10)において、「当指令はREACH規則の付属書XIV(認可物質)と付属書XVII(制限物質)を考慮して定期的に見直す」とされており、特にHBCDD、DEHP、BBP、DBPついては「その使用により人の健康と環境への影響が生じている」として最優先で考慮をすべきものであると物質名をあげて明示されています。規制物質への追加のご懸念はこのあたりを背景とされているものと推測します。

現状ではHBCDD、DEHP、BBP、DBPは前述のREACH付属書XIVに認可物質として掲載されており、原則的に上市(使用、輸入)が禁止されています。ただ、特定の用途ごとに認可を受ければ上市が認められますので、認可を受けた特定の用途においてRoHS指令対象製品にも使用が可能となっています。また、認可を受けることのできる期限はHBCDDが2015年8月21日、DEHP、BBP、DBPが2015年2月21日までであり、その期限を超えると認可が受けられず、上市もできなくなります。すなわち、期限日以降はそれ以前に認可を受けた特定の用途以外では上市が認められず、RoHS指令対象製品においても特定用途以外では使用ができないということになります。

RoHS指令において制限物質の見直しがどのようにされていくのかを正確に予想することは困難です。しかし、第6条「付属書IIにおける制限物質リストの見直しと改正」の中では「2014年7月22日までにEU委員会により見直しが行われ、以降も定期的に実施される」とされた上で、「他の指令、特にREACH規則の付属書XIV(認可物質)と付属書XVII(制限物質)などと整合性をとる必要がある」とされています。当規定の通り、それら他の指令と整合をとった見直しがされていくと思われますので、RoHS指令に限らず環境規制全般への注意を払うことが肝要になると考えます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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