ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2011年11月11日更新
Q.293 改正RoHS指令では「上市」の用語が変更になりましたが、適用除外項目で示される有効期限とはどの時点を意味するのでしょうか?

改正RoHS指令では、現行RoHS指令のput on the marketからplacing on the marketに用語が変更になりました。第3条でplacing on the marketの用語の定義を「EU市場において製品を初めて入手できるようにする最初の行為を指す(making available an EEE on the Union market for the first time)」としています。

さらに、making availableとは、有償無償を問わず、商業活動によるEU市場での流通、消費、使用の供給とされています。

現行RoHS指令はput on the marketの用語を使っていますが、指令の中では定義されていません。2005年5月にEU環境総局が、FAQ(PDFファイル)の「2.1. What does “put on the market” mean?」で上市(put on the market)を「域内市場において製品を初めて入手できるようにする最初の行為を指す」としています。ニューアプローチおよびグローバルアプローチに基づく域内市場指令でput on the marketと同様、類似用語が用いられているとし、「ニューアプローチおよびグローバルアプローチに基づく指令の実施に関するガイド」(PDFファイル)による定義を示しています。

ガイドでの定義は「Placing on the market is the initial action of making a product available for the first time on the Community market, with a view to distribution or use in the Community.」となっています。

改正RoHS指令と現行RoHS指令での上市の定義は変わっていないことになります。

making availableは用語の定義通りですが、ガイドでは少し詳しく解説をしています。

  • (1)代金引き換え(有償)でも無償でもあり得る。
  • (2)製品は、入手できるようにされた最初の時点で、域内市場に上市される。
  • 上市は、域内での流通または使用を目的として、製品が製造段階から移転(transfer of the product)される時点で起こると見なす。
  • (3)製品の移転は、域内の製造業者、しかるべき権限を有する製造業者の代理人から域内に設立された輸入業者、域内市場での製品流通を担当する者のいずれかへの間で起こる
  • (4)製品の移転は域内の製造業者、しかるべき権限を有する製造業者の代理人から、最終消費者またはユーザーへの間で起こることもある。
  • (5)製品は、物理的な引渡しまたは所有権の移転が起きた時点で移転されたものと見なされる。
  • (6)この移転は代金引き換えでも無償でもあり得る。
  • (7)いかなる種類の合法的手段に基づいて行うこともできる。
  • (8)製品の移転は、例えば販売、貸付、賃貸し、リースおよび贈与などの形で行われたと見なされる。

次に、適用除外と上市の関係を整理してみます。例えば改正RoHS指令の附属書IIでは、一般照明用途の30W以下の電球型蛍光ランプの含有水銀は2011年12月31日まで除外を認めています。2011年12月31日まで除外が有効となりますが、2005年5月にEU環境総局のFAQでも記述されていますが、「個々の製品が単独ユニットまたはシリーズとして製造されたかどうかにかかわらず、製品のタイプについてではなく個々の製品について適用」としています。日本企業の場合であれば、通関が終わり輸入業者に引き渡された日が上市と見なされます。

この上市日が上記の例では2011年12月31日前か以降かが問われることになります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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