ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
その他2011年1月28日更新
Q.256 EUのRoHS指令の改訂が検討されていますが、ノルウェーのPoHSはどのようになっているのでしょうか?

ノルウェーのPoHSは当初、2007年に公布され、2008年1月1日施行予定でしたが、草案のまま推移しています。2008年7月10日にHBCCDやPFOAなどが含まれた新草案が提案されましたが、未だ施行に至りません。

新草案の規制10物質の名称および規制濃度は以下となります。

物質 CAS No 規制濃度(wt%)
ヒ素およびヒ素化合物 0.01
ビスフェノールA 80-05-7 0.005
鉛および鉛化合物 0.01
Hexabromocyclododecane(HBCDD) 25637-99-4、3194-55-6 0.1
カドミウムおよびカドミウム化合物 0.01
塩素化パラフィン C14-C17(MCCP) 85535-859 0.1
マスクキシレン 81-15-2 0.05
ペンタクロロフェノール 87-86-5 0.1
PFOA 335-95-5 2395-00-8
335-93-3 335-66-0
376-27-2 3108-24-5
335-67-1 3825-26-1
0.005
トリクロサン 3380-34-5 0.001

規制濃度は除外要件により異なりますので、詳細は草案をご確認ください。
 その後、施行についての詳細発表はなされておりませんので、引き続き注意して情報収集することが必要です。

ノルウェーの化学物質規制はPoHSだけではなく、有害物質規制法もあります。

この規制法では有害物質の製造、輸出入、販売および使用の制限について定めています。制限物質としては塩化ビニル、PCB、ベンゼン、ベンジジン、鉛、水銀、ヒ素、有機スズ化合物等、25のセクションに分けて定められており、個別の物質についての規制となっています。

また、有害物質規制法には製品規制条項もあり、EU RoHS指令と同じ内容で規制されています。
 PoHSが未だ施行されていませんが、2010年1月13日にはノルウェー汚染管理局(SFT)が臭素系難燃剤排出量大幅削減目標を発表しています。ここでは環境影響度が高く、一般に広く用いられている臭素系難燃剤(TBBPA、HBCDD、Deca-BDE、Octa-BDE、Penta-BDE)を2020年の廃止に向けて段階的に削減するとしています。
 また、残留性有機汚染物質を国際的に規制するストックホルム条約では、ノルウェーより『難燃剤等に用いられるヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)』を規制対象とすべきとの提案がなされています。この件については、2010年10月の第6回会合でリスクプロファイル案を審議し、当該物質が長距離移動の結果重大な悪影響をもたらすおそれがあるとの結論に達し、リスクの管理に関する評価案を作成する段階に進めることが決定されました。
 このようにPoHS自体は施行に至らないながらも、有害化学物質の排除に向けた検討は進んでいきますので、今後も広く情報収集し、各環境規制に対応していくことが肝要です。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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