ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2011年1月14日更新
Q.254 RoHS指令の罰則について、EU版、中国版それぞれの特徴を教えてください。

EUのRoHS規制は各加盟国に対する取決めであり、その違反に対する罰則規定は加盟国が各国内法で整備することとされています。そのため対象とされる国の国内法を確認することが必要です。ここではJetroユーロトレンドに報告されている「欧州製品環境規制(WEEE、RoHS)に対する各国に取組み状況」から抜粋で紹介します。

【ドイツ】

違反製品の上市に対して、罰金額上限5万ユーロが課される。

【フランス】

特定有害6物質を制限以上使用した製品を上市した場合、罰金1,500ユーロが課される。

【英国】
  1. 有害物質に関する規定に違反又は警告に従わない場合 即決裁判で最高5,000ポンド、または起訴の結果有罪判決が出た場合は上限なしの罰金が科される。
  2. 執行当局の要請でRoHS対応文書が提出できない場合、即決裁判で最高5,000ポンドの罰金が科せられる可能性がある。
  3. 手続き上の違反(施行担当者の邪魔をする、虚偽もしくは誤解を招く情報の提出など)も罰せられることがあり、即決裁判で最高5,000ポンドの罰金が科せられる可能性がある。
  4. 状況によって、上述の罰則の代替または追加として違反状況の改善を命じる場合がある。
    さらに1で有罪になった被告に対して規則違反の調査を行うにかかった費用の負担を命じる可能性がある。
【イタリア】

特定有害物質を使用する製品が上市された場合、販売停止及び電気電子機器1台につき50~500ユーロの罰金、または台数に関わらず3万~10万ユーロの罰金が科せられる。

また、中国RoHS管理弁法では、表示義務に関する第23条で「(略)工商、質検、環保等の部署がそれぞれの職責の範囲内で法律に基づき処罰する」とされており、具体的な罰金などは示されていません。修正100問答集の中でもNo38で「(略)処罰の対象は、組織、個人ならびに国の関連部門です。法執行主体には各レベルの税関、工商、品質検査、環境保護等の主管部門が含まれます。こうした法執行部門は、各自の職責の範囲において、本規則の規定する関連条項に違反した組織、個人および関係者に対し、その部門の関係の処罰規定に基づき処罰を行ないます」(経済産業省仮訳)とあります。

上述の環境保護主管部門では環境保護行政処罰方法が規定されていますが、その規定の中で「県レベル以上の環境保全行政主管部門は、法定の職権範囲で環境保全行政処罰を実施しなければならない」(日中友好環境保全センター訳)として、実施主体が「県レベル以上の環境保全行政主管部門」であることを明示し、別項では「県レベルの人民政府環境保全行政主管部門は、1万元以下の罰金を決定することができる。1万元を超える罰金について、上級の環境保全行政主管部門へ報告し許可を得なければならない」(同センター訳)とその権限の範囲を規定しています。

また具体的な例として、クリーン生産促進法の中では「材料表示が義務付けられている製品について、それを表示しなかった場合、5万元以下の罰金」を課すという罰則規定(国立国会図書館:外国の立法214号より)があります。

上述のようにその適用判断は各地方の実施主体によって異なってくることもあり得ます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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