ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2010年8月13日更新
Q.233 弊社は太陽電池を製造しています。太陽電池自体はRoHS指令の対象外とのことですが、その根拠を具体的に明記したものはあるのでしょうか?

RoHS指令が対象とする電気・電子機器とは、「正しく作動するために電流または電磁界に依存する機器であって、WEEE指令の附属書I Aに定めるカテゴリーに属し、かつ交流1,000V、直流1,500Vを超えない定格電圧で使用するように設計され、そのような電流と電磁界を発生、伝導、測定するための機器を意味する」と定義されています。 本定義の「電流または電磁界に依存する」機器については、2006年6月に改定・公表された「WEEE指令/RoHS指令に関するFAQ」では、「電気が主たるエネルギーである」機器と説明されています。また、英国の「RoHS Regulations Government Guidance Notes」では、RoHS指令の適用対象となるか否かの判断フローの順序をつぎのように示しています。

  • 1.主動力源は電気であるか?
  • 2.AC1,000V、DC1,500Vを超えない定格電圧で使用される製品であるか?
  • 3.附属書に表示された8製品群に該当するか?

上述の説明から、太陽電池セルは太陽エネルギーを電力に変換しますが、電気を動力源としていませんので、RoHS指令対象の製品には該当しないと考えられます。

さらに、デンマーク環境省の調査レポート「Impact assessment of introduction of a general scope of the RoHS Directive - selected aspects」 には、「太陽(光)電池・パネル」がRoHS指令の適用範囲に入るかの考察をしています。製品例として、照明やポンプを動かすための外部電源としてのソーラーパネルはRoHS指令の適用範囲外であるが、小型計算機(電卓)のような、RoHS指令が適用される機器にソーラーセルが組み込まれている場合は、機器そのものがRoHS指令の適用範囲であるから、組み込まれているソーラーセルもRoHS指令が適用される、としています。

なお、WEEE指令第13条「科学・技術上の進歩への適応」では、「本指令第7条3項、付属書IB〔・・(中略)、例えばソーラーパネルのような光起電装置を追加する可能性を念頭におき〕、・・(中略)・・、科学・技術上の進歩に適応させるために必要な修正はすべて、第14条2項に規定される手続に従って採択されるものとする」との規定があります。
 すなわち、将来的には太陽電池、ソーラーセルが適用される可能性が考えられます。
 現在、検討が進められているRoHS指令の改定案では、「すべての電気・電子機器」を対象とし、「ケーブル、消耗品、付属部品等」も適用範囲とするとされています。その中で7月1日の欧州理事会の議長案では、大型据付産業用工具などと共に、恒久的に据え付けられるシステム用太陽電池が除外項目の除外として挙げられています1)。この提案からは、小型の太陽電池が適用範囲に入ることも考えられますので、今後の動向には注意が必要です。

1) environment Update (海外環境関連情報誌)、Vol.12 No.2(2010.7)、日本機械輸出組合

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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