ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2010年6月4日更新
Q.227 2010年3月12日付け RoHSコラムの「表2 2010年2月の委員会決定による付属書IIの見直し結果」の備考欄の、「項番8(a)から8(j)の車両あたり60grの閾値を超過する場合分解する」、および「製造ラインで搭載されていない場合は、考慮する必要は無い」の意味を教えてください。

2010年3月12日付け RoHSコラムについて補足いたします。

2008年8月のELV指令の附属書IIの見直しにおいて、電子回路のはんだおよびその他の電子部品用のはんだに使われる鉛は2011年1月以降の新型車搭載部品には使用禁止になっていました。これに対して自動車および同部品業界から、現状の科学技術での対応が困難であるとしてはんだ中の鉛使用の除外延長についてロビー活動を展開していました。

その結果、今回の決定では、構成部品中の鉛および鉛化合物が従来の8(a)および8(b)であったものが、8(a)から8(j)まで、10項目に細分化され除外が認められています。
http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=OJ:L:2010:048:0012:0016:EN:PDF

今回の附属書IIの見直しに当たり、EU委員会の依頼によりEU委員会に代わってステークホルダーからのはんだ中の鉛除外に対する意見の取りまとめを行い、今回の附属書IIの見直しに対する勧告を行ったOeko-Institut e.Vの報告書が以下のURLから入手できます。
http://circa.europa.eu/Public/irc/env/elv_4/library?l=/reports/099016_finalpdf/_EN_1.0_&a=d

ご質問の附属書IIのコンポネント中の鉛と鉛化合物(lead and lead compounds in component)の脚注の内容は、ELV指令第6条(3)(a)に規定されている以下への対処を示していると解釈できます。

  • 第6条(3)(a)の規定
    「環境への悪影響を低減するために、後続処理または他の同等の手配を行う前に、ELVの解体を行うものとする。第4条(2)に基づいてラベル表示をするか、もしくはそれ以外の方法で識別されるようにされている構成部品または材料を後続処理の前に除去するものとする」

第4条(2)(b)に「第11条の規定に定める手順に従って、欧州委員会は科学と技術の進歩に応じて定期的に附属書IIを修正するものとする」の規定があります。

  • その目的が(i)から(iv)まで4項目あります。その(iv)において、「附属書IIで除外している材料および構成部品について、その後の処理に先立って除去が可能な車両材料および構成部品を指定するため、それらをラベル表示するか、または他の適当な方法によって識別できるようにすること」が要求されています。

以上のように、今回の附属書IIの見直しによる8(a)から8(j)までの構成部品中の鉛および鉛化合物と、(10)のガラスおよびセラミック基板構成品中の鉛を含有する電気的構成品については、ラベル表示を行うと同時に、両者に関連して車あたり平均の閾値が60gを超える場合は当該構成品を取り外すことが要求されています。ただし、製造者が自らの製造ラインにおいて、それらの電子部品、構成品を組み込んでいない場合は、適用されません(ディーラーオプション等が該当)。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

関連リンク