ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2010年3月12日更新
Q.217 弊社は放電管を使いレーザ装置製造しています。放電管内に特定有害物質を入れますが、物質特有の波長が出るため他の物質に替えられません。その場合、この物質は適用除外と考えてよいのでしょうか?

一般的なガスレーザー菅にはヘリュウム-カドミウム レーザーがあります。ご質問がヘリュウム-カドミウム レーザーですと適用除外に関する情報があります。

RoHS指令の改定にあたりCat8(医療機器)およびCat9(監視制御機器)を組み込むことへのレビュー資料としてERA Tecnology社が報告書を作成しています。この中でヘリュウム-カドミウム レーザーは代替技術がないとしてカドミウムの用途除外を示唆しています。
ERA Report 2006-0383-Final Report 10.10  Helium-Cadomium Laser(P 202)(PDFファイル)

これを受けた、2008年12月3日に提案されたEU RoHS指令の改定提案文書では、附属書VI(Cat8およびCat9固有の除外リスト)にヘリュウム-カドミウム レーザーのカドミウムが除外として記述されています。

2009年12月14日にEU RoHS指令の改定提案に対して、議会および理事会が修正案を公表しました。この修正提案では、用途の除外に対する基準(理念)の修正を出していますが、附属書VIの個々の用途除外について言及していません。

2010年6月の議会、理事会の修正要求の採択を待たなくてはなりませんが、ヘリュウム-カドミウム レーザーのカドミウムは改正EU RoHS指令では用途除外になると思われます。

中国RoHS規則の第2ステップの品目案(携帯電話、電話、プリンター)での除外には、レーザーに関する除外はないようです。

アメリカ連邦RoHS法案でも明確な除外は示されていませんが、次項のような用途であれば除外になります。

(iv)陸上運送情報のマネジメントと管理システム、サブシステム、機械、構成要素、また機械のデザイン、設置、作動の管理システムのサービス
  (v)医用画像診断装置および治療器、また、医療施設で利用される伝達、緊急連絡などのシステムと製品、モジュラー式コンセント、コンソール型、システム、製品、パネル、メーター、モニター

タイやトルコなどのRoHS法は現行のEU RoHS指令をベースとしてCat8(医療機器)およびCat9(監視制御機器)が適用除外になっていますので、ヘリュウム-カドミウム レーザーの除外に関する記述はありません。将来はEU RoHS指令の改定に伴い追従すると思われます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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