ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
EU2009年11月27日更新
Q.203 RoHS対象の機器の運搬・保護を目的としたケースを販売します(販売形態により樹脂製、金属製、布製の 3種類を考えています)。この場合、ケースに使われる部材もRoHS対応にしないといけないのでしょうか?EUと中国への販売を計画しています。

ご質問につきまして、EUと中国に分けて説明します。

1.EUへの販売の場合

貴社の「ケース」は機器自体ではなく、機器の運搬・保護を目的としたケースであることから、RoHS指令ではなく、「包装および包装廃棄物に関する欧州議会および理事会指令(European Parliament and Council Directive 94/62/EC of 20 December, 1994 on packaging and packaging waste)」(以下、「容器包装指令」)で対応すべきかと考えられます。容器包装指令では第3条の定義において「製造者から使用者または消費者への、原材料から加工品に至るまでの物の封入、保護、取扱い、配達および贈呈のために使用されるあらゆる性質のあらゆる材料によって作製されたあらゆる製品を意味する」と定義され、その中に「第一次容器包装(販売):購入時点で最終ユーザーまたは消費者への販売ユニットを構成するものと考えられている容器包装」と定義されたものがあります。また、2004年EU容器包装指令改正の定義の中に「基準 1 容器包装が持つ容器包装以外の機能を侵害することなく容器包装の定義を満たすものを容器包装とする。製品に不可欠な一部ではなく、製品の使用の全期間において製品を包み、製品と共に廃棄されるものではないこと」とあります注1)

容器包装指令では、カドミウム、水銀、6価クロム、鉛の4物質の許容含有量の合計は1パッケージにおいて重量比で100ppm以下と規定されています。
 これらについては、Q&A192において詳細に解説していますので、そちらもご参照ください。

2.中国への販売の場合

2007年3月1日に「1st Step」が施行された中国RoHSでは、製品や包装に含有される有毒、有害化学物質を規制するのではなく、製品(第13条)および包装材(第14条)に含有する有毒、有害物質の含有表示が要求されています。
包装材についての生産者(輸入者)に対する義務は次のように規定されています(中国RoHSでは、リサイクル標識や包装材記号は国家基準GB18455-2001によります)。

  • 電子情報製品の包装物を製造、使用する際、電子情報製品の有毒、有害物質または元素抑制に関する国家基準または業界基準に合致させる。
  • 無毒、無害で分解しやすく、リサイクルに便利な材料を採用する。
  • 生産または輸入する電子情報製品の包装物上に、包装材料の名称を記載しなければならない。
  • 体積や表面の制限により製品上に記載できない場合は、製品説明書に明記しなければならない。
  • 記載形式と方法は電子情報製品の有毒、有害物質または元素抑制に関する国家基準または業界基準に合致していなければならない。

なお、GB 18455-2001 基準において、包装材料は「販売、輸送を目的として包装作業を通じて有機的まとまりとなった製品および包装材料を指す」注2)とされています。詳細につきましては、本コンテンツの中国版RoHSをご覧ください。

注1)http://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/data/research/pdf/151008-5_ufj_1.pdf

注2)http://www.jetro.go.jp/jfile/report/05001394/05001394_004_BUP_0.pdf

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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