Q&A:EU
Q.200
RoHS指令に新たに有害物質が追加されたと聞きましたが、どのような物質でしょうか?また、RoHS指令の対象品はCEマーキングをしなければいけないのでしょうか?EUへの輸出品も、電気製品でなければRoHS指令対象ではないので、塩ビを使用してもCEマーキングを貼付しなくてよいでしょうか?
A.200
2008年12月3日に公開されたRoHS指令の改正案では、以下の4物質が含有禁止とする優先物質として提案されています。
HBCCD:ヘキサブロモシクロドデカン
DEHP:フタル酸ジ-2-エチルヘキシル
BBP:フタル酸ブチルベンジル
DBP:フタル酸ジブチル
HBCCDは、発泡ポリスチレン等の難燃剤ですが、他の3物質は可塑剤です。特に、DEHPと DBPは塩化ビニルの可塑剤として広くに使用されています。BBPは、ポリサルファイド系樹脂の可塑剤として使用されています。
同じ改訂提案には生産者(輸入者)の義務として、新たに附属書VIIによる適合宣言書の提出とCEマークの貼付が追加されています。
CEマーキング導入の背景は、RoHS指令の適用範囲の不明確さ、適合性評価方法や市場監視の手法における加盟国間の差やRoHS指令不適合製品が少なからずあることなどへの対応もあります。
CEマーキングは、RoHS指令のために制定されたものではなく、以下のような分野の製品が対象となっています。
- 玩具指令(88/378/EEC)
- 建設資材指令(89/106/EEC)
- 単純圧力容器指令(90/488/EEC)
- 埋込式能動医療機器指令(2007/47/EC)
- 機械指令(2006/42/EC)
- EMC指令(2004/108/EC)
- ガス燃焼機器指令(90/396/EEC)
- 低電圧指令(2006/95/EC)
- 身体防護用具指令(96/58/EC)
- 熱水ボイラー指令(2005/32/EC)
- 医療機器指令(2007/47/EC)
- レジャー用ボート指令(2003/44/EC)
- リフト指令(95/16/EEC)
一部 機械指令に移行(2006/42/EC) - EuP指令(2005/32/EC)
- 無線機器及び電気通信機器端末機器(R&TTE)指令(99/5/EC)
- 圧力機器指令(97/23/EC)
- 非自動はかり指令(90/384/EEC)
- 民需用爆薬指令(93/15/EEC)
- 防爆機器指令(94/9/EC)
- インビトロ診断用機器(98/79/EC)
- 乗客用ケーブルカー指令(2000/9/EC)
- 計測器指令(2004/22/EC)
それぞれの指令ごとに、適用範囲、必要要求事項、必要要求事項に適合するための方法、適合性評価手順、CEマークの貼付が定められています。
貴社の製品のCEマーキングの貼付義務があるかないかについては、上述の分野に含まれているかどうかをご確認下さい。
なお、RoHS指令の改定案は、塩ビの使用・不使用には関係なく、上述4物質含有制限であることにご注意下さい。
RoHS指令の見直しは施行後少なくとも4年以内(2010年7月)に実施する義務がEU委員会に課せられています。2010年7月頃までには決定されるものと予想しますが、改訂の審議の進捗スケジュールについての情報は把握できていません。
2009年10月9日更新
当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

