Q&A:EU
Q.185
RoHSは電気・電子製品を規制するものですが、コンセントも電池も使わない圧電着火式装置(電子ライターなど)は規制対象商品なのでしょうか?
A.185
RoHS指令の「電気・電子機器」は、次のようにの定義されています。
「電気・電子機器とは、正しく作動するために電流または電磁界に依存する機器であって、WEEE指令の附属書IAに定めるカテゴリーに属するもの。さらに交流1,000V、直流1,500Vを超えない定格電圧で使用するように設計され、そのような電流と電磁界を発生、伝導、測定するための機器を意味する」
また、対象となる電気・電子製品は、WEEE指令の附属書IAに定める10製品群(カテゴリー)に属する「電気・電子機器」、並びに「電球および家庭用照明器具」です。
- (1)大型家庭用電気製品(冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなど)
- (2)小型家庭用電気製品(電気掃除機、アイロン、トースターなど)
- (3)ITおよび遠隔通信機器(パソコン、プリンター、複写機など)
- (4)民生用機器(ラジオ、テレビ、楽器など)
- (5)照明装置(家庭用以外の蛍光灯など)
- (6)電動工具(旋盤、フライス盤、ボール盤など)。据付型の大型産業用工具を除く。
- (7)玩具、レジャーおよびスポーツ機器(ビデオゲーム機、カーレーシングセットなど)
- (8)医療用デバイス(放射線療法機器、心電図測定機、透析機器など)
- (9)監視および制御機器(煙感知器、測定機器、サーモスタットなど)
- (10)自動販売機類(飲用缶販売機、貨幣用自動ディスペンサーなど)
ただし、現在上述のカテゴリー(8)、(9)には適用されていません。注)
以上のことから、製品がRoHS指令の適用対象となるかの判断基準のポイントは、次のように考えることができます。
- 電圧がAC1,000V、DC1,500V以下であるか。
- 附属書に表示された10製品群に該当するか。
- メインパワーは電気か(電気の動力源がないと機能が発揮できない)。
- 電気が製品の基本機能に必要であるか。
RoHS指令の対象製品の判断をする場合、EUのFAQや英国のガイドラインをご参照ください。
電子ライターの着火は、圧電素子を用いた点火方式です。バネと叩き金などにより瞬間的な衝撃を圧電素子に与え、その衝撃により結晶体内部で電子の移動が起こり、これを外部に導いて発生させた高電圧のスパーク花火でガスに点火する方法です。圧電体に加えられた力を電圧に変換する圧電効果を利用したもので、電源や電気回路を有しておらず、電気を動力源としていませんので、RoHS指令の適用範囲外です。
その他の例として空圧工具、電気時計付きガス調理器、オイル式芝刈り機、電池の入ったぬいぐるみ(テディベアなど)は、基本機能として電気は必要ないと判断され、適用範囲外の製品とされています。
RoHS指令については、「RoHS指令の概要」もご参照ください。
注)2008年12月に公開された改正提案RoHS指令では、カテゴリー(8)、(9)を適用範囲に含めますが、特定有害化学物質の非含有義務の適用時期は2014年からスタートし、製品の用途別に段階的になっています。今後、改正提案RoHS指令は検討されます。
2009年6月26日更新
| 適用項目 |
当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

