ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
中国2008年11月28日更新
Q.166 中国RoHSの環境保全使用期限の表示要求についての質問です。弊社は業務用のスキャナーなどの電子情報製品の設計、製造をしています。次のような場合にも、メーカーの表示義務は発生するのでしょうか。中国以外の仕向け地(EU、米国など)に出荷した環境保全使用期限が表示されていない製品を、購入したユーザーが中国に輸出する場合。このような場合を想定して、メーカーは、全仕向け地向け製品に環境保全使用期限を表示しなければならないでしょうか。

環境保全使用期限の表示については、貴社が中国に直接輸出していなければ、直接的には環境保全使用期限の表示義務は発生しませんので、貴社のビジネス上の課題であると考えられます。このことについて、少し、場面分けして考えてみたいと思います。

1.EU、米国などの顧客が中国に輸出することが分かっている場合

 この場合は、以下の(1)や(2)の場合のようにマークが不要になる場合がありますが、貴社自ら中国に輸出する場合と同様に、製品に環境保全使用期限を明示することはビジネス上必要になると考えられます。中国RoHS管理規則第11条の対応を行っていないと、直接的に貴社や顧客のビジネスに影響があるでしょう。また、顧客からの要求により、契約書や仕様書にも同第11条の対応の記載が求められるかもしれません。

  • (1)顧客が中国内の商社に輸出している場合は、情報を提供していればマークは不要です。
  • (2)顧客が中国で自己使用する場合もマークは不要です。

2.EU、米国などの顧客が中国に輸出することが分かっておらず、輸出する可能性がある場合

中国市場は拡大を続けており、世界の企業にとっても中国は重要な市場となっています。貴社製品がこのような中国市場に第三国経由で輸出されることを想定して、マークを付けることは有効であると考えられます。

環境保全使用期限は一般的な製品は通則で示されることになっています。通則にない場合は業界基準によるか、自ら決めることになります。通則のドラフトが公開されていますが、その付属書に一般的な製品の環境保全使用期限が例示されています。また、環境保全使用期限の定め方(下記)は通則で明確にされます。
 (1)正常な使用状態で含有有毒有害物質が漏洩したデータがあれば、実践法が、(2)データがないときは試験法が検討されています。また、実践法、試験法が適用できない場合は、(3)安全使用期限法、(4)技術寿命法や(5)新製品の場合(安全使用期限・技術寿命が未定)は生産技術、原材料が類似製品の環境保護使用期限(対比法)、が検討されています。

なお、これらについては、本サイトの中国版RoHS解説において、もっと具体的に触れていますので、ご参照ください。

以上のように、マークに表示される環境保全使用期限の設定方法はそのうち明確化されますので、貴社の業界団体などとも相談され、対応されたらいかがでしょうか。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

関連リンク