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ここが知りたいRoHS 指令

コラム

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17.08.10

中国RoHS(II)管理規則の動向

1.有害物質使用制限製品目録(順守管理目録)の制定

RoHS(II)管理規則の第17条で「電器電子製品の有害物質の制限使用は目録で管理する。」としています。この目録の第1次案のインターネットコンサルテーション1)が6月29日に開始され7月28日に締め切られました。

【対象品目】

  • 冷蔵庫(ボックス型 800リットル以下)
  • エアコンディショナ(定格冷却能力≦14000ワット)
  • 洗濯機(洗濯量10kg以下で乾燥機能を含む)
  • 電気温水器(500リットル以下)
  • 各種プリンター(印刷領域≦A3、印刷速度≦60枚/分)
  • コピー機(印刷領域≦A3、印刷速度≦60枚/分)
  • ファックス(スキャン機能を含む)
  • テレビ(チューナーがないがTV用であれば含める)
  • モニター(LCDやCRTを含む)
  • マイクロコンピュータ(デスクトップ、ハンドヘルド、タブレット等)
  • モバイル通信・携帯電話(GSM/GPRS、CDMA、CDMA1X等規格品)
  • 固定電話(IP電話を含む)

( )内は、仕様の一部を記載したものです。中国では規制品は、HSコード(Harmonized Commodity Description and Coding System(HS条約)に基づいて定められた商品の名称及び分類コード)で品目を特定してすることが多かったのですが、今回は粗々の対象品目を示すことに止めています。
 RoHS(II)管理規則のFAQ2)のQ12「RoHS(I)規則での「電子情報製品分類注釈」のように、RoHS(II)規則にも適用製品を列挙した関連リストが存在するのか。」があり、A12として「電器電子業界の急速な発展、短期間で行われる製品の更新やモデルチェンジという特徴から製品列挙という形式ではすべての電器電子設備を網羅するのが難しい」としています。
 EU RoHS(II)指令のような自主的判断が求められる傾向にあります。
 第3条(用語の定義)で、順守管理目録は、「対象製品」「使用制限する有害物質の種類」「使用制限の開始時期」「例外要求」で構成されます。
 インターネットコンサルテーションでは、「例外要求」も示されています。EU RoHS(II)指令の用途の見直し案(Pack9)とほぼ同じですが、蛍光灯の種類と規制値に若干の差異があります。また、除外の見直し時期は設定されていません。
 合金成分としての鉛はEU RoHS(II)指令と同じように用途の除外があります。

  • 7.1 機械加工用の合金鋼と亜鉛メッキ鋼(合金元素としての鉛):0.35%
  • 7.2 アルミニユウム(合金元素としての鉛):0.4%
  • 7.3 銅(合金元素としての鉛):4%

今回の順守管理目録案は、構成要件のすべてが入っていなく、もう一段の案が出る可能性があります。

2.順守管理目録の品目の動き

順守管理目録は家電製品が中心ですが、今後の追加品目が気になります。中国での電気電子製品に関する規制動向を整理してみます。
 RoHS(I)管理規則第20条では「電子情報製品の汚染抑制重点管理目録に収載された 電子情報製品は、本規則の電子情報製品の汚染抑制に関する規定に合致していなければならず、電子情報製品汚染抑制重点管理目録が規定する重点汚染抑制の要件に合致していなければならない」としています。
 2009年9月29日に重点管理目録の第1次案のインターネットコンサルテーションが行われました。第1次案は3品目でHSコードにより品目が特定されました。

  • 移動用端末:HSコード 85171210
  • 電話機(固定電話及びコードレスホン:HSコード85171100・85171800
  • コンピュータ用プリンター:HSコード 84433211・84433212・84433213・84433214・84433219

製品群毎に用途の除外リストが示されています。
 重点管理目録収載製品は、第19条「 国家認証認可監督管理委員会は法に則って電子情 報製品汚染抑制重点管理リストにあげられた電子情報製品に対して強制的な製品認証管理を行なう」としていました。強制的な製品認証管理は「CCC(China Compulsory Certification)」制度です。)
 第1次案の正式告示前に、2010年5月18日に「国家統一電子情報製品汚染防止自発的認証制度」3)が提案され、2010年8月25日に「自発的認証実施規則」4)が告示されました。
 自発的認証実施規則の対象製品は、部品や材料も対象ですが、最終製品は次の6製品です。

  • 小型のデスクトップコンピュータ及びポータブルのコンピュータ
  • コンピュータ用ディスプレー装置
  • コンピュータ用プリンター
  • 家庭用テレビ
  • 移動用端末(携帯電話など)
  • 電話機(固定電話、コードレスホンを含む)

HSコードは示されていません。
 中国WEEEともいえる「废弃电器电子产品回收处理管理条例」5)の対象製品が「廃棄電器電子製品処理目録(2014年版)6)」として2015年2月に告示され、2016年3月1日から施行されました。この対象製品は次の14品目です。

  • 電気冷蔵庫
  • エアコン
  • レンジフード
  • 洗濯機
  • 電気温水器
  • ガス温水器
  • プリンター
  • コピー機
  • ファックシミリ
  • テレビ
  • モニター
  • マイクロコンピュータ
  • 移動通信携帯機
  • 電話機

レンジフードとガス温水器を除いた12品目は、RoHS(II)管理規則の「順守管理目録」と一致します。「順守管理目録」はHSコードが示されていないので、該否を判断するときに迷いが生じます。「廃棄電器電子製品処理目録」は対象製品の要件が記載されていますので、判断の参考になると思えます。
 RoHS(II)管理規則は「電器電子製品」が対象となり、従来の「電子情報製品」から変わりましたが、この影響が「順守管理目録」に表れていると思います。

3.合格評価制度

RoHS(II)管理規則の第18条で「国は電器電子製品有限物質制限使用合格評価制度を構築する。」とし、「目標達成目録に記載された電器電子製品は、電器電子製品有限物質制限使用合格評価制度で管理される。」としています。
 FAQのQ2(旧法との違い)で「適合性評価制度」について、「RoHS(II)管理規則でも『2段階による実施』という指針が採用されている。『第1段階』で『管理弁法』の適用範囲に属する製品に対して求められるのは、含有する有害物質情報の宣言、すなわち表示要求の遵守のみとなる。『第2段階』では、目録に収載された製品は有害物質限度量要求が実施される。RoHS(I)管理規則と異なる点は、『第2段階』の適合性評価モデルである」としています。この合格評価制度は「今後、産業の発展における実際の状況に応じて、中国の国状に合った適合性評価制度を制定する」としています。
 合格評価制度として前述の「国家統一電子情報製品汚染防止自発的認証制度」「自発的認証実施規則」が適用される可能性があります。
 「自発的認証」は「自己宣言」ではなく、認証機関による認証を受けるものです。2012年7月24日に「电子电气产品污染控制企业符合性声明规范(電子電気製品汚染制御企業適合宣言仕様)7)」(案)がインターネットコンサルテーションに付されました。
 対象製品は、定格電圧が直流1,500ボルト、交流1,000ボルト以下の設備及び複合製品で、RoHS(II)管理規則と同じです。
 「適合性声明」の内容の最低基準は、「RoHS(I)管理規則(当時)に要求される“製品に含まれる有害物質、環境保護使用期限、包装材料の名前”などを明記し、使用制限物質の制限値に対する国家または業界基準の汚染制御対応性評価結果を示す」です。
 「適合宣言」は指定された機構で登録を行い、番号を取得し、「適合宣言」の関連内容は公共情報サービスブラットフォームにて社会に公開されます。「適合宣言」は次のステップで行います。

(1)自己評価
 「宣言根拠文書」の内容に基づき、製造企業は製品の適合性に対して自己評価を行い、生産された電子電気製品がRoHS(I)管理規則(当時)及び関連基準または取引先の有害物質含有量制限要求の基準に適うことを確認する。

(2)登録
 上記に基づき、製造企業が責任を持って、評価結果を「電子電気製品による汚染を制御する企業の適合宣言」の書式で指定された機構にて登録する。

(3)保留期限
 「適合宣言」を登録後、持続的に当製品を「適合宣言」の内容に合う品質を保証し、「宣言根拠文書」を適切に保管、関連機構の検査に備え、当製品型番で最後に市場に投入する日付から10年とする。
 適合宣言はEU CEマーキングのDoC(EC DECLARATION OF CONFORMITY)に相当し、「宣言根拠文書」は技術文書に相当します。
 中国RoHS管理規則のDoCは次の構成になります。

  • 電子電気製品による汚染制御の適合性宣言の登録内容を含まなければならない:
  • 宣言製品の名称;
  • 宣言製品の型番、規格;
  • 宣言製品の商標;
  • 宣言製品の生産工場と生産工場の住所;
  • 宣言製品の製造業者名と連絡方式;
  • 宣言製品による汚染制御の標識;
  • 宣言製品中の有害物質または元素名と含有量表(緑の環境保護標識の場合は不要);
  • 宣言の名前及び連絡方法;
  • 宣言の権限を授ける者の名前と職務;
  • もし宣言製品と含有量制限項目に符合する場合、その内容を新たに表明する
  • 宣言製品に符合する制限含有量要求の法規名称、国家標準、職業基準及び名称または取引企業の標準番号と名称;
  • 宣言根拠文書の明細

RoHS(I)管理規則(当時)の適合宣言は、非含有要求ではなく、含有している場合のオレンジマーク表示も対象となります。
 なお、混乱しますが「国家統一電子情報製品汚染防止自発的認証制度」の場合は、非含有が要求されます。

参考

含有している場合


含有していない場合


非含有を認証された場合

4.論点

RoHS(II)管理規則は、他の法規制等と徐々に調和され、RoHS(I)管理規則の支援規制、基準を継承すると思えます。大きな流れとしては、EU RoHS指令との差が徐々に狭くなっているようです。
 EU RoHS(II)指令では、CAS(Compliance Assurance System)の仕組み作りが課題となっています。CASはRoHS(I)指令(当時)に出された「RoHS Enforcement Guidance Document May 2006」8))で、CASには工程管理システムとの統合を求めています。
 一般的には工程管理システムはISO9001で構築されることが多いので、ISO9001の管理システムにRoHS(II)指令の要求事項をどのように盛り込むかが課題となっています。
 中国では、GB/T 31274-2014(電子電気製品における使用制限物質の管理体系 要求事項)で、ISO9001にRoHS(I)管理規則の要求事項を統合した規格を策定しました。
 強制規格ではありませんが、「電子電気製品汚染制御企業適合宣言仕様」では、電子電気製品における使用制限物質の管理体系を要求し、「汚染制御系証明書」(第三者機関の認証)や「汚染制御管理プログラム」(品質マニュアル、構成文書)がその要素になっています。
 中国では、2014年12月22日に「グリーン調達ガイドライン」9))が公示され、2015年1月1日から運用されています。

第7条 企業に具体的かつ実現可能なグリーン調達プログラム開発と実施およびタイムリーな調整と改善を推奨する。
 グリーン購入方針は、以下に限らないが内容に含める

  • (一)グリーン購入目標、標準;
  • (二)グリーン購入のサプライチェーン;
  • (三)緑色の供給商のふるい分けし認定する条件と手続き;
  • (四)グリーン調達契約での履行プロセスに検査と紛争解決メカニズムを入れる;
  • (五)グリーン購入の情報の公開する範囲、方法、回数など;
  • (六)グリーン購入の業績の評価;
  • (七)リコールやトレーサビリティシステムの制度;
  • (八)グリーン購入のその他の関係する内容を実施する

第29条 中国企業は国外から原材料、製品とサービスを仕入れて、参照して当指針を適用できる。

RoHS(II)管理規則の第1条で「グリーン消費を奨励し」の文言が入りました。この動きを今後注視する必要がある気がします。

(松浦 徹也)

1)http://www.miit.gov.cn/n1146285/n1146352/n3054355/n3057542/n3057550/c5707945/
content.html

2)http://www.miit.gov.cn/n1146285/n1146352/n3054355/n3057542/n3057550/c4777576/
content.html

3)http://www.miit.gov.cn/n1146285/n1146352/n3054355/n3057542/n3057550/c3540113/
content.html

4)http://www.miit.gov.cn/n1146285/n1146352/n3054355/n3057542/n3057550/c3540137/
content.html

5)http://www.gov.cn/flfg/2009-03/04/content_1250844.htm
6)http://zfs.mep.gov.cn/hjjj/gjfbdjjzcx/qtjjzc/201608/P020160823500260041414.pdf
7)http://www.miit.gov.cn/newweb/n1146285/n1146352/n3054355/n3057542/n3057550/
c3540165/content.html

8)https://www.epa.ie/pubs/advice/waste/rohs/RoHS%20Enforcement%20Guidance%20Document%20-%20v%201%20May%2020061.pdf
9)http://www.mep.gov.cn/gkml/hbb/gwy/201412/t20141226_293493.htm

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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