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ここが知りたいRoHS 指令

コラム

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16.09.30

玩具指令附属書II改正案WTO通告

欧州委員会は8月14日に玩具指令附属書IIの改正案をWTO (世界貿易機関)に通知1)しました。

玩具指令の附属書IIパートIIIでは順守すべき特定安全な要件として、特定化学物質に対する移行限度(migration limit)が定められていますが、今回の改正案は鉛の移行限度を厳格化する内容となっています。

移行限度(migration limit)とは、玩具指令の整合規格であるEN-71のpart3に基づき玩具および玩具構成部品からの重金属(19金属)の溶出量試験における溶出量の制限値をいいます。

玩具指令(2009/48/EU)2)の附属書IIパートIII(化学特性)13項には19金属に対する移行限度の制限数値リストが掲出されています。その末尾に以下の文言の記載があります。

第10条(2)の第1文節において特定されるような使用の場合は、移行限度は、玩具のアクセス可能性、機能、ボリュームおよびマスにより、吸込む、舐める、呑み込む又は皮膚との深い接触による有害性が明らかに除外される玩具または玩具構成部品には適用されない。

移行限度は、子供の行動を考慮に入れ、意図され又は予見されるように玩具が使用される時に子供が近づく可能性のある玩具および玩具構成部品に適用されます。

移行限度値は、以下のa)、b)およびc)に属する玩具および玩具構成部品の材料により違っています。

a)乾性、脆性、粉状または柔軟性玩具材料
 (Dry, brittle, powder-like or pliably material)
b)液体および粘性の玩具材料
 (Liquid and sticky toy material)
c) 剥離性玩具材料
 (Scraped-off toy material)

玩具材料の更なる情報は、RIVE研究「玩具中の化学品 元素に焦点を当てた玩具の化学的安全評価に対する一般的な方法論)3)」において見出すことができます。

改正案の概要を以下に記載いたします。

(改正案前文)
(1)玩具指令2009/48/ECは、玩具もしくは玩具のコンポネントに乾燥(dry)、液体 (liquid)および剥離(scraped off)材料の移行限度(migration limit)を附属書IIパートIIIにおいて鉛をはじめ19の金属元素に対して規定しています。

鉛の場合の移行限度は以下の通りとなっています。

元素 乾性、脆性、粉状又は柔軟性のある玩具材料中の移行限度(mg/kg) 液体又は粘着性のある玩具材料中の移行限度 (mg/kg) 剥離する玩具材料中の移行限度(mg/kg)
13.5 3.4 160

(2)この移行限度は2008年の玩具中の化学物質と題されたオランダ公衆健康・環境協会(the Dutch Institute for Public Health and the Environment)のリコメンデーションに基づいたものでした。「元素に焦点を当てた玩具の科学的安全性に対する一般的な方法論RIVMのリコメンデーションは、鉛のような元素への子供の暴露は日常許容摂取量を超えないという結論に基づいていた。」当該報告書において、体重1kg当たり3.6マイクログラムの耐容1日摂取量(torelable daily intake)が鉛に対する毒性学的参考値として決定されました。

(3)子供は玩具以外のソース経由で鉛のような元素に暴露するので、毒性学的参考値の一定パーセンテージが玩具に割当てられました。毒性(Toxicity)、Ecotoxicityおよび環境(Environment)に関する科学委員会(CSTEE)は鉛のような特定元素の最大許容摂取量の10%が玩具からの最大寄与(maximum contribution)として許容されるべきであるとリコメンドしました。健康と環境リスクに対する科学委員会(SCHER)は玩具からの鉛のような元素の摂取は毒性学ベースの参考値の10%を超えるべきではないというアプローチと一致しました。
 更に、鉛は特に毒性が強いと考えられるため、指令2009/48/EUの限度はgood manufacturing practice と互換を保ってトレースが可能なように該当する科学委員会の基準に従い安全とみなされるレベルの半分にセットされました。
 したがい、鉛に対する限度は耐容1日摂取量の5%にセットされました。

(4)欧州食品安全局(EFSA)は、毒物金属として鉛に対してそれ以下であれば鉛に対する暴露は致命的な健康影響がないという基準の閾値はないと結論づけています。鉛については低レベルの暴露であっても神経毒(神経システムおよび脳(特に、学習欠陥))を引き起こしやすいのです。それ故、EFSAにより刊行された新しい科学的知識によれば、耐容1日摂取量はもはや毒性学的参考値として使用されるべきではないとしています。

(5)EFSAによれば、鉛限度を確立するために使用される新しい毒性学の参考値は神経発達効果(neuro-developmental effects)に関連しているBMDL01 (benchmark dose limit)であるとしています。BMDL01は鉛暴露によるIQを1ポイント低下させる試験の統計計算で、95%信頼区間(1.96σ)の下側信頼限界(the lower confidence limit)(95%パーセンタイル)である。BMDL01 は、1日、体重1kgあたり0.5マイクログラムの鉛摂取に相当する。

(6)リスクアセスメント委員会(RAC)はECHAの下でEFSAと合意しBMDL01 は鉛の最高許容暴露であることを確立した。現状の欧州の子供の平均血中鉛のレベルは、この最高許容暴露レベルの4倍高く神経発達影響に対する閾値は確立できないので可能な限り追加的な暴露は避けなければならない。

(7)玩具中の元素に対する安全な限度を算出するため、上述のRIVMレポートにおいて最新の科学進歩の方法論を適用するため鉛のような特に毒性のある元素のリスクマネジメントするため指令2009/48/EUへのアプローチを適用するため指令2009/48/EUにおける玩具中の鉛に対する制限は改定されるべきである。子供の健康を保護するため、BMDL01 の5%割当てがセットされるべきである。

(8)指令2009/48/EUは修正される。

(9)この指令で提供される措置は玩具安全委員会の意見にしたがう。

(本文)
第1条

附属書II partIII ポイント13の表における鉛に対しては以下のようにリプレースされる。

元素 乾性、脆性、粉状又は柔軟性のある玩具材料中の移行限度(mg/kg) 液体又は粘着性のある玩具材料中の移行限度 (mg/kg) 剥離する玩具材料中の移行限度(mg/kg)
2.0 0.5 23

第2条

  1. 加盟国は、採択し、遅くとも(官報の刊行後18ケ月に該当する日にち)までに本指令への遵法するために必要な法令(law,regulation and administrative provision)を発行しなければならない。 (以下略)
  2. 加盟国は、本指令によってカバーされる分野において採択した国家法令の主要テキストを欧州委員会に通知しなければならない。

第3条
本指令はEU官報において刊行されて20日目に効力を発揮する。

第4条
(以下略)

1)Draft Commission Directive amending, for the purpose of adapting to technical progress, Annex II to Directive 2009/48/EC of the European Parliament and of the Council on the Safety of Toys
2)DIRECTIVE 2009/48/EC OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL of 18 June 2009 on the safety of toys
3)A general methodology for assessment of chemical safety of toys with a focus on elements RIVM report 320003001/2008

(瀧山森雄)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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