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ここが知りたいRoHS 指令

コラム

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16.07.01

中国RoHS(II)管理規則の施行を迎えて

7月1日は中国RoHS(II)管理規則(電器電子製品有害物質使用制限管理弁法)1)(以下C-RoHS(II))の施行日です。1月の公布後、中国RoHS(II)管理規則の運用がどうなるのか、関連規定類の改定はどうなるかなど、不安な状態が続いていました。

1)http://www.miit.gov.cn/n1146285/n1146352/n3054355/n3057254/n3057264/c4608532/content.html

このようななか、5月16日にFAQ(实施《电器电子产品有害物质限制使用管理办法》的常见问题答疑2)が発行されました。

2)http://www.miit.gov.cn/n1146295/n1652858/n1653018/c4777618/part/4777622.pdf

このFAQを受けて、論点を整理したいと思います。

(1)7月1日の区分け

C-RoHS(II)第23条では、「本規則は、2016年7月1日より施行する」とし、「2006年2月28日に公布された「電子情報製品汚染抑制管理規則」は同日に廃止する。」としています。日本企業の多くは、7月1日前に生産した物流在庫の扱いに関心が集まっていました。

 この解釈について、FAQに具体的な記述があります。

Q5. C-RoHS(II)の適用製品に対して、C-RoHS(II)への適合が要求されるのは、製品の生産日なのか、または市場投入日なのか。

A5:C-RoHS(II)の適用製品の適合要求は製品の生産日を基準とする。
即ち、関係者は、2016年7月1日およびそれ以降に生産する製品は、C-RoHS(II)の要求を満たすよう確実に保証しなければならない。
生産日とは、製品のすべての生産工程が完了し、検査を経て包装した後、市場で販売可能な完成品となった時点の日付である。

Q6. 輸入製品のC-RoHS(II)の適用は、製品の生産日を基準とするのか。通関時とするのか、市場投入日とするのか。

A6:輸入製品および中国国内製品に対する要求は同一であり、適用実施日はいずれも製品の生産日を基準とする。
通関または市場投入日は、実施日には関係しない。
日本から輸出する場合は、装置銘版に記載された生産日が問われることになります。

(2)装置銘板に記載する生産日

C-RoHS(II)第15条は「電器電子製品の環境保護使用期限は、電器電子製品の生産者あるいは輸入者によって独自に設定される。関連産業団体は、技術発展の水準に応じて、製品類別、確定方法、具体的な期限などを含む関連電器電子製品の環境保護使用期限の指導的意見を策定することができる。」(部分意訳)として、環境保護使用期限を設定して、SJ/T 11364―2014(电子电器产品有害物质限制使用标识要求:電子電器製品有害物質使用制限の標識要求)により表示する義務があります。

 SJ/T 11364―2014の6.3項では「電子電器製品の生産日は、環境保護使用期限の開始日となる。生産日は、製品あるいは製品の包装に表示すべきである。標識の様式は年、年週、年月、年月日などや、または製品のシリアル番号、製品バーコードなど生産日情報が含まれる企業が通常用いる製品標識方法を使用することができる。」とされています。

 (1)項の生産日表示との関係で解釈が揺れてきます。

 銘版への記載する生産日は、中華人民共和国製品品質法第27条4項で「使用期限のある製品は、目立つ位置にはっきりと製造年月日及び安全使用期限又は失効期限を明記しなければならない。」とされています。オレンジマークと環境保全使用期限の表示はこの要求に該当します。

 ここでは、明確に「製造年月日」の表示を求めています。
 製品品質法の適用範囲は、第2条で「中華人民共和国国内において製品の生産、販売活動に従事する場合は、本法を順守しなければならない。」としており、製品品質法はC-RoHS(II)より上位法となり、C-RoHS(II)対象品も適用範囲になります。
 FAQのNo28で「Q:電器電子製品の環境保護使用期限の開始日は、どの日を基準とするのか。」「A:電器電子製品の環境保護使用期限の開始日は、その製造日を基準とする。」としています。(意訳)

 C-RoHS(I)(電子情報製品汚染抑制管理弁法:2006年2月28日公布)のFAQ(54問54答)で次のように、品質法との関係を示しています。(経済産業省訳に一部追記)

Q22:《標識要求》中に、「電子情報製品の生産日は製品の環境保護使用期限が始まる日とする」としていますが、それでは製品には生産日を表示すべきですか。具体的にはどのように表記すべきですか。

A22:《管理規則》(C-RoHS(I))と《標識要求》(SJ/T 11364―2006)はいずれも製品に生産日を注記する規定を設けていません。但し《管理規則》は製品環境品質安全期限つまり「環境保護使用期限」の概念を取り入れていますので、これは実質的に有毒有害物質または元素を含む電子情報製品に対して「期限付きでの使用」を要求したことになります。《中華人民共和国製品品質法》(以下《品質法》と略称)第27条第(4)項は、「使用期限が限られる製品は、目立つ位置にはっきりと生産日と安全に使用できる期間または失効日を表記しなければならない」とはっきり規定しています。この規定に基づいて、《管理規則》の関連要求に結びつけると、有毒有害物質または元素を含む電子情報製品は環境保護使用期限(《品質法》に言及している「安全使用期間」に相当)を表記しなければならない以外に、製品の生産日も表記しなければなりません。また《製品標識の表記規定》(技監局監発[1997]172号 国家質量監督検験検疫総局)第5条と第15条の関連規定に基づいて、生産日は製品または製品の販売包装上に印刷しなければならず、表示方法は国家標準の規定に符合しているか、または「年、月、日」によって表示しなければなりません。
 生産日と環境保護使用期限の開始日が、曖昧に見えますが、SJ/Z 11388―2009(電子情報製品環境保護使用期限通則)のFAQに「寿命の短い製品(例えば、防腐処理を施していない食品)と違って、電子情報製品の使用寿命は通常比較的長い。同じ種類の製品でも個別の環境保護使用期限がかなり異なり、「日」或いは「月」まで正確に決められないため、「年」を単位として標示することになった。」としていますが、この辺りが背景にあると思います。
 しかし、生産日の表示は虚偽記載があれば、品質法第54条で「製品の表示が本法第27条第(4)項の規定に合致せず、情状の重い場合は生産・販売の停止を命じ、違法に生産・販売した製品の商品価値金額の百分の三十以下の罰金を併科する」となっています。

 なお、54問54答は、別のFAQ46問46答等と合わせて100問100答3)として整理され、中国品質認証センター(CQC)で確認することができます。

3)http://www.cqc.com.cn/www/chinese/Upfiles/2007/5/2007517153750493.doc

100問100答は旧法の解釈ですが、2016年7月1日以降も同じような解釈が継続すると思われます。

(3)必須標準規格について

C-RoHS(II)はEU RoHS(II)指令のニューアプローチ指令と同じ様に、技術的基準は国家標準或いは業界標準によります。FAQを整理しますと、C-RoHS(II)では次の標準規格が特定されています。

  • 「電子電気製品有害物質使用制限表示要求」(SJ/T11364―2014)
  • 「電子電気製品における使用制限物質の限度量要求」(GB/T26572―2011)
  • 「有害物質の検査測定方法基準」
    (ア)「電子電気製品における6種の規制物質(鉛、水銀、カドミニウム、六価クロム、ポリ臭化ビフェニル、ポリ臭化ジフェニルエーテル)の測定」(GB/T 26125―2011、IDT IEC 62321:2008)
     注:Identical(IDT):国際規格を全体として国家規格に採用。最低限の編集上の差異以外は全て一致。
    (イ)「電子電気製品における六価クロム測定の原子蛍光分析法」(GB/T 29783―2013)
     参考規格として、「電子情報製品環境保護使用期限通則」(SJ/Z 11388―2009)が示されています。これら規格類は、SJ/T11364―2014以外は従前から使用されているものです。
     これらの規格類で、例えば次のような用語が微妙に統一されていません。
     C-RoHS(II) 電器電子製品
     SJ/T11364  電子電気製品
     GB/T26572 電子電気製品
     GB/T 26125 電子電気製品
     GB/T 29783 電子電気製品
     SJ/Z 11388 電子情報製品
     FAQ No 30で次のような解釈を示しています。
     Q30: 「管理弁法」の適用範囲は電器電子製品で、SJ/T11364―2014の適用範囲は電子電気製品となっているが、企業はどのようにSJ/T 11364―2014を実施すればよいのか。
     A30:「管理弁法」の適用範囲に属する製品については、SJ/T 11364―2014に従って表示する。「管理弁法」の適用範囲外だが、SJ/T 11364―2014の適用範囲に属する製品については、SJ/T 11364―2014に従って製品への表示を行うよう推奨する。
     電器電子製品と電子電気製品について、C-RoHS(I)の時の適用製品リストの分類注釈に替えて、HS Code(輸出入統計品目番号)で整理すると思われますが、この整理待ちと思います。
     7月1日からは、SJ/T 11364―2014の表示が適用されるとして、対応するのが必要と思われます。
(4)包装材の表示

C-RoHS(I)第14条の包装材質表示がSJ/T11364―2006が引用したGB18455―2001により要求されていました。SJ/T 11364―2006はSJ/T11364―2014に置きかえられました。SJ/T11364―2014の前文で「規範性引用文献にあるGB18455「包装回収標識」を削除した」としています。
 包装材質表示が削除されていますが、C-RoHS(II)第12条で、「電器電子製品の生産者および輸入者は、電器電子製品包装物を生産、使用する時は、強制性の標準あるいは法律、行政法規および規章で定められた施行しなければならない基準に違反することができず、無害で生分解しやすく且つ回収利用が便利な材料を使用し、包装物使用に関する国家標準或いは業界標準を遵守しなければならない。」としています。
 C-RoHS(II)以外の規制に従うことが、要求されています。包装材については「包装资源回收利用暂行办法:包装材リサイクル暫定弁法」があり、国家標準のGB18455―2010も残っています。
 基本的に材質表示の義務は継続すると思われます。

(5)不明確事項

7月1日を迎えましたが、次の不明確な事項があります。

  • 合格評価制度の内容
  • 基準到達管理目録収載品目
  • 実施規則(CNCA- RoHS-0101:2011 国家统一推行的电子信息产品污染控制自愿性认证实施规则)との関係
  • 自発的企業適合宣言(电子电气产品污染控制企业符合性声明规范)
  • 電子電気製品における使用制限物質の管理体系GB/T31274(电子电气产品限用物质管理体系要求)の扱い

これらも徐々に明確になると思います。

新たな情報を入手できた場合は、当コラム等でご案内します。

(松浦徹也)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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