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ここが知りたいRoHS 指令

コラム

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15.06.12

「REACH規則とRoHS指令の共通の理解」について

RoHS指令の特定有害化学物質(附属書II 制限物質)の追加は、2015年5月15日付けコラムで解説のような状況を経て、6月4日に正式に官報が出ました。

RoHS指令で追加される「Bis(2-ethylhexyl)phthalate(DEHP)」、「Butyl benzyl phthalate(BBP)」、「Dibutyl phthalate(DBP)」および「Diisobutyl phthalate(DIBP)」は、REACH規則の認可物質(附属書XIV収載)であり、制限物質(附属書XVII収載)とされています。
 RoHS指令の制限とREACH規則との認可、制限の関係については、RoHS指令前文10で「本指令の附属書は、REACH規則 の附属書XIV及びXVIIを考慮するために定期的に見直しされなければならない」としています。さらに、「特に、HBCDD 、DEHP、 BBP 及びDBP の使用からの人の健康および環境に対するリスクを最優先に考慮すべきである」としています。なお、HBCDDはPoPs条約の規制に委ね、RoHS指令対象から外し、DIBPが対象となりました。

また、RoHS指令の前文16では「附属書IIの制限物質のリストの見直しおよび改定は、他のEU法規と特にREACH規則との独立した運用を確実にしながらも、実施される作業は一貫性があり、相乗効果を最大限化し、また補完的性質を反映させるものでなくてはならない」としています。
 RoHS指令では附属書IIIおよび附属書IVで用途の除外を認めており、この附属書の改定も行われます。この改定についても、RoHS指令第5条(附属書への科学と技術の進歩の適用)で、「用途の除外の追加がREACH規則により与えられる環境と健康の保護を弱めることなく」、「電気電子機器の材料及び部品を特定の用途について附属書IIIおよびIVの除外に含める」としています。

このように、RoHS指令とREACH規則の運用は、調和された運用となっています。この運用について、「REACH AND DIRECTIVE 2011/65/EU(RoHS)A COMMON UNDERSTANDING1)(REACH規則とRoHS指令の共通の理解)」が、2014年7月14日にEU委員会から発表されました。
 RoHS指令とREACH規則の運用の調和のポイントを整理すると、表に示すシナリオとなります。

REACH規則附属書XVII(制限) REACH規則附属書XIV(認可)
収載済 収載提案 収載検討 収載済 収載提案 収載検討
RoHS附属書II 収載済   1     4  
収載提案 2     5    
収載検討     3     6

「共通の理解」の各シナリオについて、若干冗長になりますが、要旨(部分的意訳)をまとめてみます。

A:REACH規則附属書XVII(制限)に関するシナリオ

1.RoHS指令の制限物質をREACH規則の制限物質として提案する
 この状態での重複および/または矛盾を回避する最も簡単な方法は、RoHS指令の適用範囲の電気電子機器を提案されるREACH規則の制限の適用範囲から除外することである。この方法は、オクタブロモジフェニルエーテル(Octa-BDE)で、REACH規則の附属書XVIIの第45項目で採用されている。

電気接点の中のカドミウムの使用に関しても、REACH規則の附属書XVIIの第23項目で、適用除外としている。
 REACH規則の制限プロセスは、第69条に規定されており、「人の健康または環境に対し適切に制御されず対処する必要のある危険が存在する場合に附属書XVを作成し、既に設定された対策を超えてEU全域での対策の必要性を証明しなければならない」としている。

従って、問題は、RoHS指令が、REACH規則の下で対処する必要がないように、製品のライフサイクル全体で電気電子機器の含有物質によるリスクを適切に制御すると考えることができるかどうかである。

RoHS指令第4条(1)は、電気電子機器を上市することに関する条件に重点を置き、第6条は、EU委員会が電気電子機器の処分および再生利用の間において提起される危険に関し「特別な考慮」を用いることを要求している。

また、RoHS指令は、有害な物質および廃棄管理期間中の関連する問題に重点を置いており、当該物質の製造および使用は、現在の版には含まれない。しかし、物質をRoHS指令の附属書IIに収載させる方法論は、製造工程および使用段階の間における人の健康および環境に対する危険を斟酌するように適合させることができる。この方法論は、RoHS指令の第6条(1)によりREACH規則と「一貫性を持つ」ことを要求され、また、REACH規則の危害評価条項とも充分に整合性を持つことができる。

2.REACH規則の制限物質をRoHS指令の制限物質として提案する
 RoHS指令の附属書IIの収載候補物質が、REACH規則の附属書XVIIに収載されていて、その制限が電気電子機器を対象とする場合には、その特定の実施から除外されると記載されている。

REACH規則が電気電子機器を含むすべての製品においてある物質の使用を制限する場合には、RoHS指令は、この物質をもはやその使用が既にREACH規則により制限されているので存在しない。この手順は、RoHS指令の改訂を求める法制的な手続き期間中に提供されるEU委員会の応答に従う。この改定の目的は、REACH規則およびRoHS指令の両方において電気電子機器に適用される同一の物質を制限するのを避けることである。

しかし、いったんある物質がREACH規則の附属書XVIIにおいて制限に従ったうえで、RoHS指令が電気電子機器に関して同一かまたはさらに厳重な措置を設定するために対策を講じることを決定することは想像できる。その場合においては、REACH規則の附属書XVIIは、制限の適用範囲から電気電子機器を除外するように改訂する必要がある。
 そして、附属書XVIIにおける記載は、電気電子機器における当該問題の物質の使用がRoHS指令により制限されることを示唆することになる。

3.電気電子機器に使用されているが、RoHS指令で制限されていない物質について、REACH規則の制限提案(附属書XV)する
 EU委員会がECHAに要請することにより、または加盟国が電気電子機器に使用された物質を含む品目を上市することに関して附属書XV調査書類の作成を開始する場合はどうであろうか。
 RoHS指令および加盟国の実施措置それら自体は、当該問題の物質が附属書IIに未収載の場合には、電気電子機器は適用外である。それゆえに、制限は、REACH規則の下で課される可能性があり、それ以降の物質がRoHS指令の附属書に追加されるとき、あるいは場合に修正される。

その代わりに、REACH規則の制限手続きは、(4年毎に行われると予想される)定期的なレビュー以外でRoHS指令の改正時に手続きがされる。
 REACH規則およびRoHS指令の制限はその時に、REACH規則の制限の適用範囲から電気電子機器を免除することができるように同期される。

B:REACH規則附属書XIV(認可)に関するシナリオ

4.RoHS指令の制限物質をREACH規則の認可物質として提案する

  • RoHS指令が除外適用を定めていない場合には、禁止物質(認可対象物質)を含有する電気電子機器を上市することは、排除される。しかし、原則として、電気電子機器の製造に関しその物質を使用することは、許容される。
     非常に起こり難いシナリオであるが、企業が電気電子機器を製造するために、禁止物質の使用を継続するのは、その電気電子機器をEUhに上市することはできないであろうけれども、REACH規則に基づくこの認可要件は、適用される(製造工程で使えない)。
  • RoHS指令が除外の適用を定めて(その物質を含有する電気電子機器が定められた場合において上市することができる)いる場合には、EU製造業者が当該物質を電気電子機器の中に組み込むことは、REACH規則に基づく認可の手続き次第である。
     しかし、その可能性はまた、RoHS指令の制限(その免除された適用を含む)が対象とする使用はREACH規則の第58(2)条により認可要件から除外するために開かれている。

【注】REACH規則58条(附属書XIVへの物質の収載)
2項:物質の用途について人の健康又は環境の保護に関する最低の要件を課している現行の特定の欧州共同体法規に基づいて、リスクが適正に管理されている場合には、その用途又は用途の区分を認可要件から免除することができる。この免除を設定するにあたり、特にそのリスクが物理的な形態により変更される場合のように、その物質の特性と関係する人の健康及び環境に対するリスクとのつりあいを考慮に入れなければならない(環境省訳)。

RoHS指令が除外適用を規定している場合とみなされるべき追加的な問題は、電気電子機器に物質の組み込みがREACH規則の認可要件から免除された場合に代替する圧力が失われるであろうかどうかである。
 この点に関して、RoHS指令の第5条による附属書IIIおよびIVに記載の物質を含むことの決定は代替に関する実際性、信頼性、または社会経済的な影響を考慮に入れなければならないことが注意する必要がある。
 それ以上に、適用除外は、時間限定的であり、専らRoHS指令の附属書V(適用除外の更新・取消申請)に記載の情報(代替に関する実際性および信頼性についての詳細の更新、つまり可能な代替の分析および可能な代替物を開発・適用する措置に関するスケジュールを含む)の提出後にのみ更新される。これらの要件のすべては、REACH規則の認可手続きに関する代替の目的を反映するものとなる。
 RoHS指令に基づき用途除外された電気電子機器の製造に関し、物質がREACH規則の認可に含まれることを条件付けることは、EUの製造業者にのみ適用され、EU域外で製造された電気電子機器の輸入品には適用されないことは、強調するに値する。
 結果として、EUの製造業者にとっては、RoHS指令に基づく当該免除が解除されるまで、追加的な負担が存在することになる。

【注】EU域外で認可物質を組み込んだ成形品に関連する規制
REACH規則第58条(物質の附属書XIVへの抱合)
(6)附属書XIVに記載されている物質は、成形品に含まれる物質の存在による人の健康又は環境へのリスクを対象とした第VIII篇(制限)に述べる手続きに基づく新たな制限の対象となりうる(環境省訳)。

5.REACH規則の認可物質(附属書XIV)をRoHS指令の制限物質として提案する
 こうした状況においては、RoHS指令がREACH規則の第58(2)条の目的のために物質に関連したリスクを適正に管理することができるように見えるけれども、電気電子機器における物質の組み込みを、その物質を添付書類XIVに含める決定がなされた時(RoHS指令の制限が存在しなかったように)、認可要件から免除することは不可能である。

(a)RoHS指令が除外なしに制限する場合には、認可の要件は、電気電子機器の製造においてその物質を使用する企業に適用される。しかし、明らかに、そのような電気電子機器をEU上市することを意図する企業は、RoHS指令により禁じられるので、その製造に当該物質を使用しないと思われる。
 RoHS指令により当該物質を制限することは、人の健康および環境に関するより高度なレベルの保護を保証し、内部市場の分裂を回避する。それは、EUにおいて生産された品目とREACH規則第69(2)条によりEUへ輸入された品目に同時に対処される。

【注】REACH規則第69条(制限提案の作成)
(2)化学物質庁は、附属書XIVに列記する物質について、第58条(1)(c)(i)に記す日(Sunset Date)以降に、その物質の成形品への使用が、十分に管理されていない人の健康又は環境へのリスクをもたらすか否かを検討しなければならない。そのリスクが適切に管理されていないと考える場合には、化学物質庁は、附属書XVの要件に沿った一式文書を作成しなければならない(環境省訳)。

RoHS指令が除外なしに制限する時に、REACH規則に基づき付与された当該使用に関する除外はすべて、実質的に冗長となる。RoHS指令の附属書IIIおよびIVに記載された除外に対応することなくして、電気電子機器の中に物質を組み込むことを認可された会社の製品は売れないであろう。
 REACH規則の認可の究極の目的は、非常に高度の問題のある物質の代替なので、企業の側で当該物質を長期的に使用継続することを法制的に期待できるという議論は困難である。
 ゆえに、RoHS指令における当該物質を含む電気電子機器を上市の制限は、レビュー条項により設定された最初の承認期間の終了時に始まり、REACH規則における認可処理とは対立しない。

(b)RoHS指令が除外付で制限する場合に、RoHS指令に基づく除外された利用に関しREACH規則に基づく認可要件を継続することに付加的な価値が存在するかどうか考慮する必要性があり、(a)の状況とは異なる。
 シナリオ4(b)の中の考慮事項が考慮されるべきある。結果だけでなく、REACH規則における認可過程から得られた情報は、RoHS指令の下で用途の除外を提供するかどうかは非常に良い指標を与えることになる。

6.REACH規則の認可物質(附属書XIV)に収載されていなく、RoHS指令の制限物質でもない
 選択肢は次の何れかである。

  • いったんRoHS指令が当該リスクを適切に管理することができたら、REACH規則の添付書類XIVへの当該物質の記載に関し進んだ後に、電気電子機器への物質の組み込みを免除する(認可要件の維持に関し正当な理由がある場合を除く)。
  • RoHS指令の附属書IIへの当該物質の記載を待つ間、REACH規則の手続きを遅らせる。

後者の選択肢に関しては、物質が合理的な頻度でRoHS指令へ追加することができる場合には、上記2項に記述された状況は、回避することができる。RoHS指令手続きが充分早期に開始され(おそらく電気電子機器に使用された物質がECHAによりまたはRMOAに添付書類XIVへの記載の優先権を認められると直ぐに)、適切な時期に完了された場合には、物質がREACH規則の添付書類XIVに追加された時に電気電子機器における使用を承認要件から免除するかどうかを考察することは可能になろう。

特定の電気電子機器応用におけるSVHCの継続使用を正当化することのできる企業は、REACH規則に基づく個別の承認を申請しなければならないのではなくて、RoHS指令に基づく一般的な免除を申請することができる。

このように、RoHS指令とREACH規則の一貫性や調和はケースにより複雑ながら、論理的になっています。最大許容濃度の分母がRoHS指令は均質物質で、REACH規則は成形品単位です。複数の成形品で構成された成形品の分母は、2015年3月13日付けコラムのように揺れています。

EUの法規制は補完関係にあり調和されていますので、各法規制をそれぞれ理解し、本質に対応することが求められます。

(松浦 徹也)

1)
http://ec.europa.eu/DocsRoom/documents/5804/attachments/1/translations/en/renditions/pdf
http://ec.europa.eu/DocsRoom/documents/5804/attachments/1/translations/en/renditions/native

<参考情報>
第58条6項関連解説
RoHS指令の追加4物質に関連するREACH規則の制限提案

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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