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ここが知りたいRoHS 指令

コラム

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15.01.16

RoHS指令附属書II改訂案

RoHS指令(2011/65/EU)の附属書II(制限対象物質)の見直し状況ですが、2014年12月17日に、「RoHS指令(2011/65/EU)に制限対象物質を定めた附属書IIを改訂する委員会委任指令」案が正式に世界貿易機関(WTO)に提出されました。

1.これまでの流れ

欧州委員会から委託されたコンサルタント会社から、2014年2月にHBCDD、DEHP、BBP、DBPの4物質の評価書が公表され、4物質ともに制限対象物質に追加すること、また同5月にはDIBPの評価書が公表され、DEHP、BBP、DBPと同様に制限するか、決定を延期し様子を見ることが提案されていました。
 その後、欧州委員会は改訂案の作成やコンサルタント会社や専門家による会合や意見募集等を行い、RoHS指令の第6条で定められた諸手続きを完了したとして、今回の改訂案の提出に至っています。

2.追加対象物質

改訂案では、検討されていた上記5物質のうちDEHP、BBP、DBP、DIBPが追加対象となり、HBCDDは追加しない内容となっています。

【HBCDD】
 HBCDDについては、2013年5月にPOPs条約の附属書A(廃絶)対象にHBCDDを追加することが決定され、2014年11月に発効しました。
 POPs条約のHBCDD追加を受けて、各国が国内法でHBCDDの制限を進めており、日本では、2014年3月の化審法施行令の改訂により、HBCDDは第一種特定化学物質に指定され、2014年5月1日から施行されています。
 また、HBCDDはすでにREACH規則附属書XIV(認可対象物質)に収載され、2015年8月21日に日没日を迎える予定です。HBCDDについては2つの用途について認可申請が提出されていますが、いずれも建築資材用途であることから、欧州委員会はEU域内で製造される電気電子製品中にHBCDDは利用されていないとしています。

このような背景から、評価書段階では追加することが提案されていたHBCDDですが、欧州委員会は、EU域内製造製品、EU域外からの輸入製品に関わらず、電気電子機器中のHBCDDは数年のうちに全廃されるものと判断し、RoHS指令附属書IIへの追加は取りやめています。

【DEHP、BBP、DBP】
 3種のフタル酸エステル類については、フタル酸エステル類の含有が廃電気電子機器のプラスチックのリサイクル可能性を小さくしていることや、DINPやDIDP、DINCHなどDEHPよりも有害性の小さい代替物質が利用可能であること等から、評価書段階での提案と同様に、RoHS指令附属書IIに追加する内容となっています。

【DIBP】
 DIBPについては、現時点でも一般的な電気製品には利用されていません。しかしながら、接着剤やインク、容器包装、玩具、育児用品、その他幅広い消費者向け製品で使用されており、RoHS指令の対象製品に該当する可能性があること、また前述のDBPと同様の特性を有することからDBPの代替物質として利用される可能性があることから、前述の3種のフタル酸エステル類と同様にRoHS指令附属書IIに追加する内容となっています。
 今回のような代替物質としての利用を想定した規制化は、2012年2月にDIBPをREACH規則附属書XIVに収載した理由と同じです。

3.スケジュール

欧州委員会は、スムーズな移行のためには関連する企業等が問題点を特定し、新規追加物質の適用除外用途の申請を行うことができるだけの十分な移行期間が必要であるとして、4種のフタル酸エステル類の制限対象物質への追加は2019年7月22日に適用することとしています。
 ご存知のとおり、2019年7月22日は原則すべての電気電子製品にRoHS指令の適用が開始される日であり、適用をあわせることで企業のRoHS指令対応作業を容易にすることも意図されています。

また、医療機器(カテゴリー8)、監視及び制御機器(カテゴリー9)については高信頼性が要求され、かつ製品開発期間が長いといった製品特性が考慮され、他の電気電子製品と適用時期をずらし、2021年7月22日から適用することとしています。

欧州委員会の予定によると、2015年の6月頃に附属書IIを改訂する委員会委任指令が官報公示され、2016年12月31日までに加盟国が国内法制化を行うことになっています。

4.その他(適用除外用途等)

【玩具中のフタル酸エステル類の扱い】
 DEHP、BBP、DBPの3種のフタル酸エステル類については、REACH規則附属書XVII(制限対象物質)のエントリー51で、これら3物質の合計濃度が可塑材料あたり0.1wt%超含有する玩具の上市が制限されており、電動玩具中の3種のフタル酸エステル類については、RoHS指令およびREACH規則附属書XVIIが重複して制限することになってしまいます。そのため、欧州委員会は、より厳しい規制であるREACH規則XVIIを唯一の規制とし、RoHS指令による3種のフタル酸エステル類の含有制限は、玩具に適用しないこととしています。

【適用除外用途】
 今回追加対象となった4種のフタル酸エステル類は、いずれもREACH規則附属書XIVに収載された認可対象物質であり、2015年2月21日が日没日となっています。
 そのため、RoHS指令附属書IIIおよびIVで定められる適用除外用途は、REACH規則の認可状況と整合を図る必要があります。4種のフタル酸エステル類のうち、BBPとDIBPについては、認可申請が行われていませんが、DEHPとDBPについては複数の認可申請が提出されており、その中には電気電子製品用途も含まれています。

以上、RoHS指令附属書IIの改訂案の概要を紹介しました。

RoHS指令の制限対象物質の改訂手続きは今回が初めてであり、検討手続きやスケジュールについて不明確な点も多くありました。しかしながら、2014年で評価マニュアルや今後優先的に評価されることが想定される優先対象化学物質リストなどが整備され、一連の見直し手続きが実施されました。また2014年7月には、欧州委員会が「REACH規則とRoHS指令の共通見解」と題した資料を公表し、REACH規則の附属書XIVおよび附属書XVIIとRoHS指令の制限対象物質および適用除外用途についての考え方が整理されました。
 RoHS指令の制限対象物質については今後も定期的に見直しすることが定められており、今回の整備された手続や考え方等に基づき今後も検討が継続していきます。

また、今回の改訂案でもREACH規則やPOPs条約など、その他の法規制と相互に影響し合っていることがわかります。そのため単に制限対象となる物質が追加されたことのみに注視するのではなく、その背景にある法規制の関連性等にも留意することは法規制の理解を深め、製品含有化学物質管理の推進につながるものと考えます。

(井上 晋)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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