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ここが知りたいRoHS 指令

コラム

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14.04.18

改正EMC指令と改正低電圧指令

NLFの発効に伴い、この枠組みが最初に適用されたのは玩具指令(Directive 2009/48/EC)でした。そして、2011年7月8日に公布された改正RoHS指令(Directive 2011/65/EC)への適用がNLFの2番目の適用となっていました。さらに3番目のNLF適用法令として欧州委員会は本年3月29日に改正電磁両立(EMC)指令(Directive 2014/30/EU)、改正低電圧(LVD)指令(Directive 2014/35/EU)をはじめ表に示すような8つの指令を公示しています。

表 官報公示された8つの指令
指令名 改正法令番号 現行法令番号 全面適用日
民生用爆薬指令 2014/28/EU 93/15/EEC 2016年4月20日
単純圧力容器指令 2014/29/EU 2009/105/EC 2016年4月20日
EMC指令 2014/30//EU 2004/108/EC 2016年4月20日
非自動重量計指令 2014/31/EU 2009/23/EC 2016年4月20日
測定機器指令 2014/32/EU 2004/22/EC 2016年4月20日
昇降機指令 2014/33/EU 95/16/EC 2016年4月19日
防爆機器指令 2014/34/EU 94/34/EU 2016年4月20日
低電圧指令 2014/35/EU 2006/95/EC 2016年4月20日

以下では、改正EMC指令と改正低電圧指令に着目してNLFの適用に関連する内容を記載します。
 まず、両指令の前文(2)と(3)には以下の記載があります。

(2)「製品の上市に関連する認定および市場監視に対する要求を規定している2008年7月9日の欧州議会と理事会の規則(EC)No 765/2008は適合性評価機関の認定についての規則ならびに、製品の市場監視のための枠組みおよび第三国からの製品に関する管理(コントロール)を規定し、CEマーキングの一般原則を規定している」

上述の前文(2)はEMC、定電圧両指令に共通に記載されています。

(3)「製品の上市のための共通枠組みに関する2008年7月9日の欧州議会と理事会の決定768/2008/ECは、当該法令の改定または再構築(recast)のための一貫したベースを供給するために部門横断の適用を意図されている共通原則と参照規則を規定している」

改正低電圧指令ではその決定に対し、指令2006/95/EC(現行定電圧指令)が採択され、改正EMC指令ではその決定に対し、指令2004/108/EC(現行EMC指令)が採択されなければならないと記載されています。
 また、改正EMC指令の前文(29)には以下記載があります。

(29)「市場で利用可能とされる装置が必須要求事項を順守することを経済オペレータが促進し、適格当局が確実にすることを可能とするために適合性評価手順を規定することが必要である。決定768/2008/ECは、適合性評価手順のためのモジュールを確定する。それは含まれているリスクのレベルに均衡して最少から最大までの厳密な手順を含んでいる。内部セクトラルの一貫性を確実にし、一時的(アドホック)なバリアントを避けるために適合性評価手順はそれらのモジュールの中から選択されるべきである」

同様に、改正低電圧指令の前文(20)にも以下の記載があります。

(20)「市場で利用可能とされる電気装置が安全目的に適合することを経済オペレータが促進し、適格当局が確実にすることを可能とするために適合性評価手順を規定することが必要である。決定768/2008/ECは、適合性評価手順のためのモジュールを確定する。それは含まれているリスクのレベルおよび要求される安全性のレベルに均衡して最少から最大までの厳密な手順を含んでいる。内部セクトラルの一貫性を確実にし、一時的(アドホック)なバリアントを避けるために適合性評価手順はそれらのモジュールの中から選択されるべきである」

以上の記載から、両指令は規則765/2008/EUおよび決定768/2008/EUへの対応を要求されていることが分かります。

この改正両指令は本文においてもCEマーキングの運用や市場監視等について、規則765/2008/ECの規定を順守するように随所に規定されています〔たとえば、改正EMC指令第16条、第21条(2)、第17条、第41条(1)(a)、改正低電圧指令の第16条、第18条、第19条(1)、第22条〕。

以下では、ニューアプローチ指令が制定された経緯とNLFが採択された理由、経過等を記載します。

1.ニューアプローチ指令の採択

EU(欧州連合)の前身であるEC(欧州共同体)は、域内のモノ、サービス、資本、労働の移動に対する障壁を撤廃するため、1985年から「欧州単一市場」形成への取組みを開始し、技術的障壁を減らす目的で1985年にEC閣僚理事会決議「技術的調和と規制へのニューアプローチ」が決議されました。
 その概要は以下に示すとおりです。

  • 法的規定への調和は、必須要求事項(essential requirement)に限定する。
  • 整合規格に適合する製品は、必須要求事項を満たしているものと見做す(適合推定)。
  • 整合規格適用は任意であり(適用任意)、必須要求事項への適合を示す根拠となる技術的仕様は、適合性評価モジュール(評価手順)から製造者が自由に選択できる。
    この場合、製造者には選択した技術的仕様が必須要求事項を満足していることの説明責任がある。
  • 必須要求事項への適合指針となる整合規格の作成は、欧州標準化委員会(CEN)、欧州電気標準化委員会(CENELEC)および欧州通信標準化委員会(ESO)に委ねられる。

EU加盟国は、この決議に従って発効された「ニューアプローチ指令」を国内法として法制化し、これと矛盾する法規制や技術指令の撤廃が義務付けられました。このアプローチ指令のもとで、従来の国別適合マークに代わって導入されたのがCEマーキングであり、この指令で規制されている所定の法定手続きを経て、製品にCEマークを表示する共通のフレームワークが「CEマーキング制度」と呼ばれています。
 ニューアプローチ指令は、製品が守るべき基準(必須要求事項)を規定するとともにそれらを具現化する整合規格への適合を義務付けており、指令への適合の立証責任は、適合宣言書(DoC : Declaration of Conformity)を発行する製造者、輸入者もしくはEU域内の法定代理人(Authorized Representative)が負っています。

2.適合性評価モジュール

CEマーキング制度では、適用対象の指令ごとにどのモジュールを採用するかが規定されています。指令で適用される適合性評価手順は、当初「理事会決定」(90/683/EEC)で定められ、1993年に理事会決定93/465/EECとして改正されました。その結果様々な製品、機能に対する適合性評価手順がモジュール手法として定型化されています。
 さらに2008年8月には「製品のマーケティングの共通枠組みに関する欧州議会および理事会決定(768/2008/EC)」が公布され、従来の理事会決定93/465/EECが廃止されました。最新の適合性評価手続は、この決定768/2008/ECの「附属書II:適合性評価手順(モジュール方式)」に規定されています。

3.ニューアプローチ指令の見直しとNLFの制定

従来のニューアプローチ指令については、各種の指令間の一貫性の欠如により混乱をきたしていることや加盟国間の相互認証が機能していないこと等の問題点が指摘されていました。そこで、EUにおける各種の指令間の整合性を高め、簡素化を実現するための見直しが行われ、2008年8月31日に官報に公布され、2010年1月1日にNLF(New Legislative Framework)として発効しています。これは「既存のニューアプローチ指令の整合化を促進する枠組み」を意味しています。

NLFを構成する規定は以下の3つの規則、決定からなっています。

NLFでは、ニューアプローチの基本理念は踏襲しつつも以下の構成要素を補強しています。

(1)Accreditation(認定)
 Accreditation(認定)自体は、多くの加盟国に1970年代からありましたが、共通の基盤が欠如していたため、適合性評価機関(conformity assessment bodies)からの評価結果も、国によって厳しさが異なっていました。そのため、均一な単一市場の形成、市場の信頼向上、適合性評価機関(各種証明書類)の権威を高める必要性等のため、適合性評価機関を認定する域内共通の基準が必要となっていました。
 それを踏まえ、Regulation(EC)No 765/2008が制定され非営利、公明正大な1加盟国当たり1認定機関(Accreditation)の原則が確立されました。

(2)Market surveillance(市場監査)強化
 EU加盟各国市場を監視する当局を設置して各国単位で監視を行うことが義務付けられています。健康と環境重視の観点から上市された製品の市場監視を行い違反が発覚した場合、罰則を各国が独自に決めており、罰金や禁固刑、製品の撤去、出荷、販売、使用の禁止などがあります。このことにより監視レベルの均一化(危険な製品、偽造製品の流通阻止)、CEマーキングの信頼回復、市場情報システムの強化・連携、市場情報の共有を図っています。

(3)その他の特徴
 決定事項(条文)は、既存の指令が改訂されるときに盛り込まれます(自然に整合)。
 これに基づき、冒頭に述べましたように、改正玩具指令、改正RoHS指令および今回の8指令に決定事項が盛り込まれています。
 その他、制度全体を簡素化(Simplification)を図ったことにより、中小企業にも有益な仕組みになっていることが特徴となっています。

(瀧山 森雄)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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