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ここが知りたいRoHS 指令

コラム

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14.04.11

海外法規制の基礎解説その4~RoHS(II)指令が要求するCEマーキング用対応BOMの作り方~

RoHS(II)指令の適合性確認方法やRoHS指令のCEマーキングの技術文書の作成方法への関心が高くなっています。RoHS(II)指令第16条で「EU官報にて通達された整合規格に則り、第4条の規定の順守を確認するための試験もしくは対応がされた、もしくは評価がされた原料については、本指令に適合しているものとみなすこととする」とあり、EMC指令などの適合性確認と異なっていることが背景にあるようです。特に、技術文書のなかで、RoHS指令固有の特定有害物質の非含有の確証について具体的な方法で戸惑っていることが多いようです。今回はそれらについて解説します。

適合性を確認するための整合規格のEN50581の4.2項では、技術文書に構成する要素として、「製品中の材料、部品及び/または半組立品の間の関係を現わす情報」を要求しています。この対応としてENVIRONは「Guide to Using BOMcheck and EN 50581 to Comply with RoHS2 Technical Documentation Requirements」で、「製品モデルに含まれる全ての部材、部品、及び部品組立品を固有の識別で追跡可能にしておく必要がある」として、「部品を供給するサプライヤー」「製造者に対してサプライヤーが部品を識別するために使用する部品ナンバー」を示しています。

ENVIRONは製造者に完成品に含まれているすべての部材、パーツおよび部品組立品についての部品ナンバーリストを作成するために、製品モデルに対する部品表(BOM:Bills of materials)を作成することを推奨しています。
 一般的な電気電子製品の最終製品のBOMは、図で示すように多段(数段~10数段)で構成されたユニットや部品などで構成されています。この構成をPS(Product Structure)と呼びます。

RoHS指令の主要要求は第4条の「附属書IIで特定されている物質の非含有保証」です。例示の最終製品AB8800が適合するためには、構成している「サブシステム/コンポーネント・ASSY(アッシー)」の「表示ASSY(部品ナンバー/PN2340000-00)や「入力ボードASSY(PN2450000-00)」が適合していなくてはなりません。なお、「-00」は版番を示し、設計変更などによる構成・仕様変更を示す識別番号です。

「表示ASSY」が適合しているためには、プリント基板(P/N2341000-00)が適合していなくてはなりません。プリント基板(P/N2341000-00)の適合性確認は、BOMを作成し、その構成部品について「非含有」の確証データを整理します。 EN50581やENVIRONのガイドをまとめるとBOMの構成要素は次になります。

  • (1)部品一般名称
  • (2)型式
  • (3)メーカー
  • (4)図番・仕様書識別番号
  • (5)部品ナンバー
  • (6)部品重量
  • (7)使用数(図面には同じ部品を複数使用する場合にはそれぞれ識別番号が付けられます)
  • (8)サプライヤー名
  • (9)サプライヤーコード
  • (10)サプライヤーによる型式(あれば)
  • (11)サプライヤーによる識別番号(あれば)
  • (12)サプライヤーの評価(格付け)
  • (13)特定有害物質の含有の可能性(物質毎)
  • (14)非含有確証データの特定
  • (15)適合判定結果
  • (16)附属書III、IVの除外の適用の有無

この部品・材料やユニットの緒元(部品構成表の各行)をPM(Parts Master)といい、部品ナンバーで識別しています。このイメージを図に示します。実際のPMには価格や納期なども入りますが、ここではRoHS指令に関する事項に絞りました。

多くの場合はPMの構成要素は複数のマネジメントシステム(技術管理システム、購買管理システムや品質保証システム)に分かれて管理されています。
 設計者が図面で使用部品を決定します。この使用部品(例えばIC)が既存部品であれば部品ナンバーが付与されています。新規部品であれば部品ナンバーを採番し、型番やメーカー名などを登録します。(1)~(7)などは技術管理システムで管理します。
 購買部門は、設計者が選択した部品について、サプライヤーを特定します。新規サプライヤーコードをとります。新規サプライヤーのコードを取り、取引をするには与信などの審査が一般的には行われます。(8)~(11)などは購買管理システムで管理します。
 品質保証部門はサプライヤーの評価をします。さらに、調達する部品や材料に特定有害化学物質が含有する可能性を判定します。含有の可能性は技術部門が行う場合もあります。これら基準は、自社で決めることになり、基準書や要領書が必要となります。
 サプライヤーの評価と含有の可能性から、確証データとして「サプライヤーの自己宣言」「契約上の合意」「材料宣言」「分析試験結果」の組合せを決定します。決定した文書を集めて登録し、適合性を確認します。確証データはカタログでもよいのですが、トレースできる(文書が取り出せる)必要があります。文書管理システムが必要となります。
 附属書III、IVの除外の適用の有無も確認します。(12)~(16)などは、品質保証システムで管理します。
 ご説明しているPMは、設計データから順次情報追加をして、最終的に適合性を確認した結果が収載されています。RoHS指令の適合性確認には、作業の適合性も確証しなくてはなりません。例えば、プリント基板であれば、「はんだ付け工程」の適合性も重要な要素です。例示のプリント基板(PN2341000-00)の部品構成表には、作業として「はんだ付け工程」を入れてあります。
 この適合性の確証は、作業手順書(SOP:Standard Operating Procedures)やQC工程表などになります。このように、社内での処理工程を特定し、管理手順書を作成し、BOMに登録します。
 作業手順書には、使用する「はんだ」の品番、メーカーや鉛が0.1wt%(1,000ppm)以下であることを確認したSDS(Safety Data Sheet : 安全データシート)の識別番号及び鉛フリーはんだ中の鉛濃度を管理する作業要領を入れます(鉛フリーはんだには数百ppmの鉛が不純物として含有しています)。
 なお、製造段階の確証は「作業指示書」「作業記録」になります。
 最終的にBOMは商品構成単位での適合性確証の台帳的なインデックスになります。情報システムで管理している場合は、技術文書の記述は、イメージ的BOMを作成し、情報システムの相互関係の説明を技術文書に入れる必要があります。全ての部品や材料リストの確証データを技術文書にいれることは求められていません。
 なお、(6)部品重量の意味は、全部品や材料について、適合性確認ができればよいのですが、なかなかサプライヤーから確証データが得られない場合があります。このときの1つの評価指標として重量比での適合性確証をみるための情報となります。
 また、例示の部品構成表で「LL(Low Level)」があり、フラグとして0または1を入れています。ユニットの中に小さなユニットを組み込む場合があります。その構成小ユニットは複数の部品や材料で構成されていますが、その構成部品や材料を親ユニットの部品構成表にバラして記載する場合と適合性を確認済の小ユニットとして扱う場合があります。 標準小ユニットとして多くの製品に構成している場合は、小ユニットとして適合性を確認しておくと効率的です。これを例示のBOMではLL=1としています。

注:PS、PM、LLや技術管理システムなどは、企業によって名称が異なります。例示としてお示した名称です。

【参考情報】
 (地独)東京都立産業技術研究センター広域首都圏輸出製品技術支援センターでは、海外規格の解説テキスト(全15冊)1)を作成し、 中小企業の皆様に無償で配布しています。

(松浦 徹也)

1)http://www.iri-tokyo.jp/mtep/manual.html

中小企業の方を対象として、海外ビジネスに関する質問を無料で受け付けています。
中小機構「中小企業国際化支援アドバイス

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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