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ここが知りたいRoHS 指令

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12.11.09

RoHS(II)対応のための規格の紹介-その3-その他の関連規格-

前回まで2回のコラムで、IEC/TC62476とEN50581について紹介してきました。両規格では製品評価や技術文書で必要となる要件・手順が記載されており、製品含有化学物質の「管理」を行うために確認すべき規格であると言えます。
 ただし、両規格とも分析や材料・部品等の化学物質情報等については、他の規格を参照する構成となっています。両規格と関連規格の関係を次表に整理しました。

IEC62476 EN50581 関連規格
4 製品評価の枠組み 4.3.1 製造者のタスク
5.1 製品企画及び設計上の考慮事項 IEC62430
5.2.1 データ選択戦略 4.3.2 必要な情報の決定
5.2.2 サプライヤ情報 4.3.3(a) サプライヤの証明書・契約書
4.3.3(b) 材料証明
IEC62474
5.2.3 分析試験 4.3.3(c) 分析試験結果 IEC62321
IEC/PAS62596
5.2.4 製造及び組立工程情報
5.3 製品評価 4.3.4 情報の評価 (IEC62476)

そこで今回は、両規格において引用または参考文献とされている他規格について概要を紹介します。

1. IEC62430 電気・電子製品の環境配慮設計

IEC62430は2009年に発行され、2010年にはJIS化(JIS C 9910)されています。本規格は、化学物質管理を含めた環境側面を電気・電子製品やその材料・部品の設計・開発に組み込むための要求事項や手順を規定しています。
 製品含有化学物質管理においても、設計・開発段階で化学物質含有情報を入手・評価することで量産時の法規制対応を確実にしておくことが求められるため、設計・開発段階における取組みの参考になります。

2. IEC62474 電気・電子業界およびその製品に関するマテリアルデクラレーション

IEC62476およびEN50581ともに、電気電子製品のような複雑な製品は分析試験結果のみの対応は現実的ではなく、代替手段としてサプライヤからの提供される情報等を活用することが必要であると記載されています。
 中でもサプライヤの材料宣言(マテリアルデクラレーション)では、両規格ともにIEC62474を例に挙げ、規格等の共通的な認識に基づくことで、サプライチェーンでの一貫性の確保やコストメリットが得られるとしています。 IEC62474は2012年3月に発効された、サプライチェーンでの製品含有化学物質の情報伝達における、記載項目や対象物質リストについて定めた規格です。
 サプライチェーンにおける情報伝達では、日本ではJAMPやJIG・JGPSSI等が定めた情報伝達ツールや物質リストが利用されていますが、いずれも業界・地域が限られた取組みのため国際的な普及には課題がありました。そこで、IECが国際規格として制定したのが本規格であり、JAMP等も同規格に準拠する方針を以前より発表していました。
 なお、本規格の物質リストは、JGPSSIのベースとなっていたJIGを継承したものとなっています。そのため、JGPSSIは5月末に解消され、化学物質リストの改訂やツール提供などの活動はIEC/TC111の国内分科会であるVT62474に引き継がれ、IEC62474の物質リストの改訂やIEC62474に基づく調査ツールの検討等が行われています。

3. IEC62321 電気・電子機器-6種類の規制物質(鉛,水銀、カドミウム,六価クロム,ポリ臭化ビフェニル,ポリ臭化ジフェニルエーテル)の濃度定量

含有化学物質情報を把握する方法の1つとして分析試験結果があります。特にEN50581では分析試験結果はEN62321(IEC62321を流用したEU規格)に基づいたものであることが要求されています。
 IEC62321は2008年に発効され、RoHS指令が対象とする6物質の分析方法を定めた規格であり、蛍光X線分析によるスクリーニングや原子吸光分析、ICP-MS、GC-MS等による各物質の精密分析の要件が定められています。
 ただし、水銀、鉛、カドミウムは、規格本文中で試験方法が明確化されていますが、六価クロム,ポリ臭化ビフェニル,ポリ臭化ジフェニルエーテルは分析のばらつきといった課題があるため附属書に記載されているなどの課題もありました。そのため、現在IECで改訂作業が行われており、近々第2版が発行される見込みです。
 本規格発行後は、多くの大手セットメーカーのグリーン調達基準や製品含有化学物質基準などで、分析にあたってはIEC62321に準拠することが求められています。 同規格に準拠した分析を分析機関に依頼する際には、依頼する分析方法・物質においてISO/IEC17025(JIS Q 17025)「試験所及び構成機関の能力に関する一般要求事項」の認定を受けているかが1つの確認要素となります。ISO/IEC17025(JIS Q 17025)の認定は、国際的に信頼できる分析結果を提供する機関として第三者が認めた証明であり、また、認定を維持するためにはIEC62321への準拠や関連する科学技術への対応などが求められています。

4. IEC/PAS 62596 電気・電子製品-規制物質の濃度定量-サンプリング手順-指針

IEC/PAS 62596は、分析試験を行う前の製品分解やサンプル採取、サンプリング方法等について定めたガイダンス文書です。本文書はもちろん分析試験のために利用できますが、電気電子製品の典型的な材料・部品の概要やそれらがRoHS指令の対象6物質を含有する可能性についての情報が附属書で提供されています。例えば、「金属製ねじ、ワッシャー、留め具では六価クロムは『H』、水銀は『L』」などと例示されています。この情報は、IEC62476の5.2.1項「データ選択戦略」やEN50581の4.3.2項「必要な情報の決定」において材料、部品、半組立品に制限された物質が含まれている可能性を評価する際の情報として活用することができます。
 なお、IEC/PAS 62596は、前述したIEC62321の第2版に組み込まれる予定となっています。

一方、10月5日付けコラムでも紹介したとおり、日本では主に製品含有化学物質の「管理」に関する規格やガイダンスが公表・準備されています。
(1)JIS Z 7201製品含有化学物質管理-原則及び指針(2012年8月発効)
(2)製品含有化学物質ガイドライン(第2版が2008年公表、第3版が現在策定中)
(3)中小企業のための製品含有化学物質管理実践マニュアル(2012年3月公表)

製品含有化学物質対応では、法規制の理解はもちろんのこと、法規制では定められていない技術的事項や業界標準に関連する規格、ガイドライン等も確認しておくことが有効です。これらの文書は、より具体的に実務に近い内容が記載されていることが多いため、参照することで、より効果的かつ効率的に法規制順守の仕組みづくりや具体的対応を行うことが可能となります。

(井上 晋一)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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