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ここが知りたいRoHS 指令

コラム

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09.08.21

シップリサイクル条約の採択とRoHS指令との関係

シップリサイクル条約は2008年10月の第58回海洋環境保護委員会(MEPC58)において条約案が承認され、2009年5月15日に香港において「2009年の船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港国際条約(仮称)」(通称:シップリサイクル条約)として採択されました注1)
  2006年度の廃船舶の解体は総解体460万tのうち、バングラデシュが290万t、インド85万t、中国25万t、パキスタン20万tであり、この4国で91%を占めています。廃船舶の解体は日本でも実施していましたが、近年は労働コストの上昇などで前述の途上国に移り、不十分な労働安全衛生や環境保全などで死傷事故や環境汚染等が頻発しNGO活動や社会的問題になっています注2)。特に、NGOはビーチング方式という海浜での解体を問題視しています注3)

このような背景を受けて、シップリサイクル条約はその前文で「船舶リサイクル産業における安全、健康、環境および福祉に関する懸念」を背景としているとし、第2条の定義で「「船舶リサイクル」とは、有害物質やその他の物質に注意を払いながら、再加工や再利用のために部品や物質を回収するための、部品や資源の貯蔵あるいは処理といった関連作業を含む船舶リサイクル施設での船舶の完全あるいは部分的な解体活動をいう」としており、WEEE&RoHS指令の船舶版といえます(訳文は注1)

RoHS指令との関連で見ますと、附属書第2章船舶に対する要件の規則4で「船舶への附録1の有害物質の搭載または使用を禁止及び/または制限しなければならない」とし、規則5で「新船には、附録2の有害物質一覧表が船上に備え付けられなければならない」としています。
  附録1の有害物質はアスベスト、オゾン層破壊物質(ハロン1211など)、PCBおよび有機スズ化合物(TBTなど)で、既存船舶を含めて規制されます。 附録2の有害物質は附録1物質に加えてカドミ、六価クロム、鉛、水銀、PBB、PBDEなどが最低限のリストとして提示され、「どこに何をどの程度使用しているか」のインベトリ(有害物質一覧表)の新船で作成義務があります。

このインベトリを作成するのは、造船企業ですが、部材は調達していますので、電気・電子業界同様にサプライヤーに納入部材の非含有証明(含有証明)が要求されると思われます。すでに、船舶関連企業ではシップリサイクル条約に合わせて、調達基準の見直しや順法取組み宣言をホームページで行っています。 シップリサイクル条約は、有害物質の使用制限だけでなく、労働者の安全保護やWEEE指令と同様に解体前の有害物質の取出しなどのリサイクル技術基準、有害物質の処理基準なども規定されています。

これまで、電気・電子業界では船舶関係は船底のTBT(トリブチルスズ)対応が有名で、それ以上の規制は気にしていなかったのが実情と思います。船舶には電気・電子製品が多用されています。シップリサイクル条約は、国際条約が締結された段階で国会により批准され、国内法整備により具体的な義務が生じます。これらの進展により、電気・電子業界にも今後急速に船舶関連のサプライチェーンの川下企業から川中企業に調査、対応依頼がくることが想定されます。
  除外規定、最大許容濃度や測定法は明記されていませんが、EU RoHS指令対応ができていれば、シップリサイクル条約の基本的対応ができると思われます。

(松浦 徹也)

注1)
シップリサイクル条約本文(日英対訳)
http://www.mlit.go.jp/maritime/senpaku/Ship_recycling/jyouyaku_honbun.pdf
シップリサイクル条約附属書(日英対訳)
http://www.mlit.go.jp/maritime/senpaku/Ship_recycling/jyouyaku_fuzoku.pdf
シップリサイクル条約付録(日英対訳)
http://www.mlit.go.jp/maritime/senpaku/Ship_recycling/jyouyaku_furoku.pdf

注2)
バーゼル条約などに関するNGOの取組み
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/basel/basel_master.html

注3)
ビーチング方式に関するNGOの取組み(1)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/publish/end_of_life_ships.html
ビーチング方式に関するNGOの取組み(2)
http://www.fidh.org/IMG/pdf/shipbreaking2005a.pdf

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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