ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

2009.07.03

RoHS指令の新たな用途除外の欧州委員会決定

2009年6月10日に鉛、カドミウム、水銀適用製品の用途除外に関するRoHS指令の附属書修正の欧州委員会決定(Commission Decision)が官報に掲載されました。掲載されたのは項番33-38の5項目の用途除外です。
 これは、2008年1月24日に3項目の用途除外(除外項番30-32)が公布されて以来の欧州委員会の決定です(コラム「新たなRoHS除外項目の公表」参照)。

今回の用途除外となった有害化学物質と除外理由は、以下のとおりです。

  1. 鉛およびカドミウムを含有している特定の材料や部品はそれらの特定材料、部品中の有害物質を削減することが現状の技術、科学水準では実現が困難であるという理由で制限を除外される。
  2. パワー変圧器中の直径100μm以下の細い銅線のはんだ付用のはんだ中の鉛の代替品は実用化されていない。
  3. ホウ酸亜鉛ガラスベースの高電圧ダイオードのめっき層中の鉛の代替品は実用化できていない。
  4. 酸化ベリリウム結合のアルミニウム上のフィルムペースト中のカドミウムおよびカドミウム酸化物の代替品は実用されていない。
  5. 専門家用の音声アプリケーションのカドミウムベースのオプトカプラー使用を回避するためのアナログ音声処理回路を置換するための代替技術は2009年12月31日までに実現されるべきである。
  6. ディスプレイ当たり、30mgまでのDCプラズマディスプレイにカソードスパッタリングインヒビターとして使用される水銀の代替は現状では技術的に実現していないが2010年7月1日までに実現すべきである。

RoHS指令第5(2)条に従い、欧州委員会は上述の附属書修正案を関係者(製造業者、リサイクル業者、環境関連組織、労組や消費者組合等)と協議し、指令に提供される手段は、指令2006/12/EC第18条によって欧州議会と欧州理事会により設立される評議会の意見に従がってなされます。

RoHS附属書に追加される有害化学物質とその用途 用途除外期限
33 パワー変圧器の100μm以下の細い銅線のはんだ付用はんだ中の鉛  
34 サーメットベースのトリマーポテンシオメーター中の鉛  
35 専門家向けオーディオ装置に適用されるオプトカプラー用フォトレジスター中のカドミウム 2009年12月31日まで
36 ディススプレー当たり30mgまでのDCプラズマディスプレー中にカソードスパッタリングインヒビターとして使用される水銀 2010年7月1日まで
37 ホウ酸亜鉛ガラス体ベースの高電圧ダイオードのめっき層中の鉛  
38 アルミニウム結合ベリリウム酸化物に使用される厚膜ペースト中のカドミウム及びカドミウム酸化物  

上述のEU官報が掲載されているURLは以下です。

http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=OJ:L:2009:148:0027:0028:EN:PDF

(瀧山 森雄)

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

関連リンク