ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

2008.01.18

経産省が中国との安全性などの相互認証を推進

機器や医薬品などを輸出入する際に、安全性確認などのために輸入国側で、審査が行われるのが一般的です。しかし、その審査手続きについて輸出国側の認められた試験機関で国際的基準の審査を実施することを互いに認め合う「相互承認」制度があります。

この「相互承認」制度は、政府間で相互承認協定(MRA:Mutual Recognition Agreement)を締結するのが普通のやり方です。これにより、本来、相手国で受けなければならなかった審査を自国で実施できるようになり、手間やコストが軽減できる効果があります。ちなみに、わが国では2007年末までにEU、シンガポールなど5カ国・地域と相互認証協定を結んでおり、米国との MRAは今年の1月1日に発効しました。

すでに、本コラム欄やQ&Aで取り上げられていますように、中国版RoHS(電子情報製品による汚染の抑制に関する管理弁法)の適用は2ステップで施行されます。

第1ステップは2007年3月1日に施行されており、施行内容は、同法第19条に規定する重点管理目録製品の執行以外の規定が対象となっています。

すなわち、第1ステップは、対象となる電子情報製品について、「環境保護使用期限の表示(同法第11条)」や「含有する有害物質の表示(同法第13条)」など、製品への表示義務が施行対象となっています。

第2ステップの施行時期は現在未定ですが、「電子情報製品による汚染抑制の重点管理目録を調整、編集し、当該目録に記載された電子情報製品に対し、強制的な製品認証管理(CCC)を行う(同法第19条)」ことになっています。

また、実施時期については、「情報産業部が発展改革委、商務部、税関総局、質検総局、環保総局と協議して産業発展状況に基づいて、電子情報製品による汚染抑制の重点管理目録に記載された電子情報製品の有毒・有害物質あるいは元素を含んではならない実施期日を公布する。(同法第 21条)」と規定しています。

中国は、世界貿易機関(WTO)加盟を機に、中国へ輸出する外国メーカーに対し、中国国内の認証機関の審査を義務付ける制度を創設しており、本法の第2ステップで「重点管理目録」に記載された対象製品もCCC認証が適用されることになります。

この制度の適用を受けると中国国内の認証機関の審査に合格したうえで、中国政府から安全性を示す「CCCマーク」添付の許可を受けないと販売ができません。

CCCはEUのCEマーキングに類似の制度で、基本は型式承認と工場審査になります。

中国RoHSの対象である電子情報産業製品には、CCCはまだ適用されていません。

すでに、わが国の製品で、中国国内で審査を受ける製品は電気製品や自動車など159品目に達しています。現在、日本メーカーにとって問題なのは、中国国内で審査を受ける必要があるため手間と経費がかかることです。中国の認証機関からの認証取得に要する経費は、1つの家電製品につき数十万円~100万円と言われています。

審査官が日本の製造現場を立ち入り検査するケースや、効率的に複数社をまとめて立ち入り検査をしたい中国側の都合で待たされることもあり、手続きにかかる期間は現地法人からの申請に比べると長期間となっています。

このような状況を踏まえ、経済産業省は2、3年後をめどに日本国内で安全性などの審査を受ければ中国に輸出できるよう、中国政府と協議を始めることを表明しました。(2008年1月5日、日本経済新聞)

具体的には、互いに審査結果を認め合う「相互認証協定」か「覚書」を結んで実現を目指すとしています。

これが実現すれば、中国版RoHS(電子情報製品による汚染の抑制に関する管理弁法)の2ステップで適用されるCCC審査がよりスムーズに運用できることが期待されます。

(瀧山 森雄)

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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