1.ELV指令(廃自動車指令)
ELV指令は、2000年に公布された指令で、自動車に関するリサイクル要求と、特定有害物質の含有制限のWEEE指令とRoHS指令に類似した2つの要求があります。
有害物質規制は、重金属の4物質群です。PBB、PBDEは規制はされていません。
- 鉛
- 水銀
- カドミウム
- 6価クロム
最大許容濃度はRoHS指令と同じ値で、カドミウムは0.01wt%、そのほかの鉛、水銀、6価クロムは0.1wt%で、電気・電子業界と自動車業界は同じ規制をしています。
<除外項目>
ELV指令でも、RoHS指令の項目と同じではありませんが、除外規定があります。2008年6月末で期限切れになるものがありましたが、それ以降の除外される項目を次の通りです。
- 合金元素としての鉛
- 機械加工目的の鋼と亜鉛めっき鋼(鉛≦0.35wt%)
- 機械加工目的のアルミニウム(鉛≦0.4wt%)
- 銅合金(鉛≦4wt%)
- 部品中の鉛、鉛化合物
- バッテリー
- 制振装置(バイブレーションダンパ)
- パワートレインに用いられるエラストマー用の接着剤 (鉛≦0.5wt%)
- 電子回路基板およびそのほかの電気部品中のはんだ
- ガラス/セラミック基材に鉛を含有する電気部品(ただし、バルブとスパークプラグのグレーズを除く)
- 2006年7月1日以前に型式認定された自動車およびこれらの交換用の起爆剤
- 6価クロム
- キャラバン車の吸収式冷蔵庫
- 水銀
- ディスチャージランプ、計器パネルディスプレイ
- カドミウム
- 2008年12月31日以降は、同日までに上市された自動車用の交換用のNiCd電池のみ上市可能
2.EuP指令
エネルギー使用製品に対してエコデザイン要求事項を設定する枠組み指令2005/32/EC(EuP指令)は、包括的製品政策(IPP)と第6次環境行動計画を背景として、2005年7月22日に公布されています。
EuP指令は、京都議定書による地球温暖化ガス削減の数値目標達成が底流にありますが、原料採掘から、生産、使用、廃棄のすべてについて環境影響評価して、環境に配慮した「設計」、「モノづくり」を要求するものです。
ライフサイクル全般の評価は、セットメーカーのみではできなく、サプライヤーはセットメーカーの要望により必要とする環境情報を提供することが要求されています。
EuP指令は枠組み指令ですので、具体的な要求事項は、エネルギーを使用する個別の製品ごとの実施措置令とそれに対応した整合規格で決められます。
EuP指令はWEEE&RoHS指令と補完関係をもつと明確にされています。省エネルギーによる地球温暖化ガス削減をするために、有害物質を使用するなどは認められません。EuP対象製品は、EuP指令の要求とRoHS指令の要求の双方を満さなければならないことになります。
当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


