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中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


室町ケミカル 株式会社

大学校は人材育成強化の基礎

室町ケミカル 株式会社
岩下定一専務

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新規事業を積極的に展開する室町ケミカル

室町ケミカルは明治時代に創業した、家庭薬の製造販売をルーツとする医薬品や健康食品のメーカー。純水製造などに使われるイオン交換樹脂の処理や給排水処理装置の設計も手がけている。同社の強みは積極的な新規事業展開だ。2006年にスタートしたサプリメントゼリー開発では、女性の美容に対する関心にテーマを設定。10品目を開発するだけでなくブランド化から販路開拓まで一貫して遂行した。10年には新型インフルエンザに対応するマスクの製造販売に乗り出している。11年には逆浸透膜を使用することで水あかを防いだ洗車の提案を始めた。健康食品や美容関連商品は特に流行をとらえるとともに、迅速な事業展開が必要。そのため新規事業の担当者には女性や若手社員を多く登用している。

中小企業大学校の研修を活用して人材育成の強化を始めたのは2008年。教育研修の基本方針や研修体系、プログラムを策定した上で、同大学校を研修機関の基盤と位置付けて本格的な受講を始めた。同大学校以外にも自衛隊体験や金融機関のセミナー、大学の社会人講座などにも社員を派遣。新規事業を支える人材もそれらの取り組みを通して育てている。

全社員が一度は受講

純水製造などに使われるイオン交換樹脂

08年以前は品質管理・保証の国際規格「ISO9001」や、医薬品製造・品質管理基準「GMP」の運用方法を身に付けることを人材育成と位置付けていた。作業現場で学ぶOJTと合わせて実施していたのだ。
 同大学校を活用するのは「研修の種類が幅広く、比較的低料金なところが希望に合っていた」(岩下定一専務)ためだ。最初は5S(整理、整頓、清潔、清掃、しつけ)活動を身に付ける研修などからスタートして徐々に増やしていった。
 同社の正社員は約150人。08年から11年までに延べ200人近くが受講しており、全員が最低1度は受講した。受講で職場を離れることについては「上司の不在は部下が育つチャンス。技術者の場合はカバーし合うことで多能工化につながる」と前向きにとらえる。

研修成果によっては昇進が早まる

短期型研修の受講者は希望者を募って決める。一方、経営管理者養成コースなどの長期型研修は幹部候補者として指名して派遣する。研修成果が著しく業務に表れている場合は昇進を早めることもあるという。これまでは短期コースがほとんどで、長期コースは経営管理者2人、工場管理者2人だった。受講希望者は年ごとに増えている。その背景には「部下の受講は上司の受講へのプレッシャーになり、同僚の間ではライバル意識が生じる」ためだと見ている。
 全ての社員に対し、財務に関する研修も積極的に受講するよう指導している。同社は毎月の決算を社内にできるだけ開示している。財務情報を共有化することが従業員の会社の現状についての理解を深め、意思統一につながると考えているからだ。
 受講後は、報告書をまとめて提出しなければならない。書きたいことが多くてもA4判1枚に限定している。短くまとめる執筆の過程で文章力も鍛えられるからだ。何を学んだかは資料で分かることとして記述は不要。資料に書いてないことや自分がどう感じたかなどを重視して記入する。

同大学校のメリットとして、異業種交流の場としての効果も上げられる。岩下専務は「他社の人と付き合うことで自社の特徴が分かる。ときには取引開始につながるケースもある」と話す。
 同社には社内改善提案制度があり、毎月20-40件の案が出る。その件数増加や質の向上にも受講効果が見られるという。社業への参加意欲と企画力アップにもつながっている。明治時代に家庭薬の製造販売で創業した同社は、社員一人ひとりのチャレンジ精神を高め、今後もさまざまな新規事業を展開していく考えだ。

企業データ
室町ケミカル 株式会社
代表者 代表取締役社長 村山哲朗
所在地 福岡県大牟田市新勝立町1-38-5
電話 0944-41-2131
設立 1947年7月
資本金 6,000万円
社員数 約200人
主要事業 医薬品、健康食品、イオン交換樹脂などの製造販売

掲載日:2012年5月31日

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